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第3話

   

 このように、大袈裟に言うならば非現実感――異世界感――があって、夏を信州で過ごすのは、私としては完全な旅行気分だった。

 だが母にしてみれば、旅行ではなく帰省。お盆の墓参りを兼ねたものだ。

 だから、何度か墓場にも出かけて……。


 たくさんの墓石が屹立した墓場。土地に困らない分、都会の墓場より少し広いけれど、基本的には同じだから、物珍しさはなかった。

 私が物心ついた頃には既に母方の祖父母は死んでおり、子供の私にとって、お墓参りは特に面白いイベントでもなかった。

 母方の祖先が弔われている墓も、たくさんある墓石の一つに過ぎない。黙って手を合わせていたり、墓石を掃除したり、そこで母が長い時間を過ごすのを、私は退屈に感じていた。

 だから、母をそっと一人にして、私は広い墓場をぶらぶら歩き回り……。

 ()()に遭遇したのだ。

   

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