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ヤンデレ(?)でポンコツな女の子にそれなりに束縛される

作者: みなもとあるた

あ、やっと起きてくれた。ふふ、お寝坊さんなんだから。


え?ここがどこかって?もう、やっぱりまだ寝ぼけてるのかな?


ここは私の部屋だよ。


もしかして、私のこともわからない?…そうだよね。しばらく会ってなかったもんね。


私はね、小学校のころ一度だけ君と同じクラスになったことがあるんだよ。


私はすぐ転校しちゃったし、君は知らなかったかもしれないけど、君が初めて私に話しかけてくれた時から、私は君のことを、好き…になっちゃってたんだ。


それでね、その時からずーっと、ずーっと、君にこういうことしたいって思ってたんだ。


こうやって、部屋に君と二人っきりで、誰にも邪魔されずに…


えへへ、気付いた?そう、君は今手錠のせいでベッドから逃げ出せなくなってるんだよ。


暴れちゃダメ。手首ケガしちゃったら大変だもの。


うふふ…そんなにもじもじしちゃって、私と二人っきりなのがそんなに恥ずかしいのかな?


それとも…おトイレに行きたくなっちゃった?


あはは、やっぱりそうだよね。君は昨日からずっとおトイレに行ってないもの。


でも、何にも心配いらないよ。


大丈夫…恥ずかしがらなくても、私が全部お世話してあげる…





…って言いたいところなんだけど…


その、私、男の兄弟がいなくて…


だから、男の子がどうやっておトイレするのか、よくわかんないの…


本当に、ごめんね…


そ、それにね、人に見られてたら落ち着かないでしょ?


だから、はい、これ。


何って、手錠のカギだよ。


今は手錠を外してあげるから、一人でおトイレに行ってきていいよ。


どうしたの?そんな不思議そうな顔をして?


え?手錠を外したらこのまま逃げられちゃうかもしれないのにいいのか、って…


…た、確かに…


で、でも、君はそんなことしないよね…?


私を置いて逃げ出したりなんてしないよね?


そんなことしたら、私、泣いちゃうからね…?


だ、だから、ちゃんと戻ってきてね…?



---



よ、よかったぁ、逃げないでくれたんだね?


どう?スッキリした?おててはちゃんと洗えた?


そっか、よしよし、いい子にはなでなでしてあげるね。


手錠はまたかけちゃうけど、おトイレに行きたくなった時は外してあげるから、いつでも言ってね?


じゃあ次は、ごはんの時間にしよっか。




どう?いい匂いでしょ?私が愛情込めて手作りしたんだ。


いつか君に食べてもらうために、お料理の勉強もいっぱいしたの。


君には健康になってもらいたいから、栄養のバランスもちゃんと考えたし。


だから、はい、あーん。


ほら、恥ずかしがらないで?


早く食べないと、冷めちゃうよ?


…もしかして、食べたくないの?具合悪いんじゃ、ないよね?


それとも、私の料理じゃ嫌なの?


ねえ、どうして、食べてくれないの…?私がこんなに頑張って作ったのに…?




え?カレーうどんはさすがに自分の手で食べたい?


そうしないと、服に汁がいっぱい飛んじゃうから…?


そっか、それもそうだよね…?


ふふ、服が汚れないように気を使ってくれるなんて、君は本当に優しいんだから…


いいよ、じゃあ、もう一度手錠を外してあげるから、好きなように食べて。


どう、かな?


おいしい…?よかった…


そうだよね、私の愛情がいっぱい入ってるんだから、美味しいに決まってるもんね。




…ん?この絆創膏が気になるの?


あはは…気合を入れてお料理頑張ったら、こうなっちゃってね。


でも心配しないで?このケガも、君にごはんを作るにはしょうがない事だったんだから。


うふふ…なんでかなぁ?顔が真っ青だよ…?


口を押えてどうしたの?そんなに熱かった?


え?料理に変なものを入れたんじゃないかって?




例えば…私の血とか…爪とか…髪の毛とか…?




だ、ダメだよ!お料理にそんなもの入れちゃ!


もう、どうしてそういう変なこと言うの…


それとも、私が知らないだけでそういう文化もある…のかな?


でも、せっかく君のために作ったごはんなんだから、変なものなんて入れるわけないでしょ?


じゃあ、なんで絆創膏してるのかって?


これは…その、君のために張り切ってたら、お野菜を切るときに、手が滑って…


も、もう!恥ずかしいこと言わせないで!


あんまり変なことばっかり言ってると、君の分のごはんも私が食べちゃうんだからね?



---



さて、お腹いっぱいになったし、次はどうしよっか?


君とは久しぶりだから、二人だけでいっぱいお話したいな。


そうだ。君のスマホ見せてくれない?


君が普段どんなものを見ているのか、私も知っておきたくて。


だって、私たちこれからもずっと一緒に居るんだから、お互いの趣味を知っておいた方がいいでしょ?


ね?だから早く見せて?


どれどれ…ふーん、女の子とはあんまり仲良くしてないみたいで安心した。


えへへ、もし私以外の女の子と仲良くしてたら、どうしようかなって思ってたところだったから。


そっか、普段はスマホでゲームしたり、YouTubeで動画見たりしてるんだね…


待って…?君のお気に入り動画、ASMRとかシチュエーションボイスばっかり…


君はこういうのが好きなんだね…?


私以外の女の子に、耳元で優しくささやかれるのが、そんなにいいんだ?


でも、これからはそんなもの必要ないよね?


だって、私がいるんだもの。


だから、もうこうするしかないよね?



うふふ…ねえ見て?



君のアカウントで、私のチャンネルを登録しちゃった…


実はね、私も前から音声作品を投稿してたんだよ。


君が聞いてくれてたら嬉しいなって思いながら、君だけのことを考えて台本も用意したの。


でも、これでやっと、私の夢が叶ったんだね…


これからは、私の声を君がいつでも聞いていてくれる…


もちろん今の私たちの会話も録音してあるんだよ。後でちゃんとアップロードしておくから、安心して?


毎回高評価してくれなきゃ泣いちゃうからね…?


コメントも待ってるから…

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