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クソゲーは異世界を救う!~俺製クソゲー強制プレイ。クリアできなきゃ能力リセット!~  作者: tatakiuri
第五話 エルフvs.オークvs.クソゲー ~ソーシャルゲーム編~
35/45

5-1.全体無敵二回張れるキャラとか中々おらんで。

第五話です。


ついに始まったエルフ対オークのソシャゲイベント攻略対決(なんだそれは

その結末は...



 経験者であるへニュからのアドバイスを受けて、エルフ達もゲームを進めることになった。

 とはいえ、いつまでもお日様の下ぼーっと突っ立って黙々とゲームしているわけにもいかないだろう。


「あー、とりあえず一旦みんな集落に戻るか」


 というジンの提案にへニュも賛成する。


「そうしましょう。とりあえずワタシはやることだけやってさっさと寝たいですよ……」


 ということで、オーク達のことは放っておいてとぼとぼと集落に戻っていくエルフ達。

 その道中、レヴィアタンもまた彼らに混じってスマホとにらめっこしていた。

 彼女も昨晩、少しだけ件のゲームを遊んでいたのだ。


「お、なんだ?レヴィも案外熱心にプレイしてるじゃないか」

「いや、これキャラ毎に個別のストーリーがあるんだな。クエストに出なくてもこれ読んでるだけで面白いよ」

「あ、そのキャラめっちゃ強いぞ攻略サイトでSSランク判定のヤツ!」

「そうなのか?いやこうりゃくさいととやらは知らんが、チュートリアル後の初回ガチャで出た」

「はーッ!マジか引きいいな!そいつメインストーリーで加入するキャラと相性が良くてな。ほら、盾持ちのあいつ!

 あいつと一緒に使えばメインクエストについてはほぼ完封できる」

「へぇーそうなのか!他には何か強いヤツいるか?」

「どれ、ちょっと手持ち見せてみろよ」


 互いの命運がかかっている以上楽しむ暇もなく攻略に勤しむエルフオーク両陣営を尻目に、二人は呑気にスローペースでゲームを楽しんでいた。



        ※※※



 数時間後。


 集落の前でたむろしながらゲームに勤しんでいるオーク達の前に、ジンがやってきた。

 一応まだ何か助言することがないかと様子を見に来た。―――というのはただの建前で、実際のところは冷やかしに来ただけだ。

 が、こちらもこちらでどうやら大きな進展があったようだ。


「おい……おい、これ見てみてみろ!」


 一人のオークが、近くの仲間達に自分のゲーム画面を見せる。

 そこでは今まさに、【フェンリル】との戦闘の最中だった。

 すでに2ターンが経過。次のターンで必殺技が発動し味方全体が攻撃される、というところだ。


「このキャラ、【盾の守護者 アイギス】っていう名前なんだが、こいつのスキルを使うとだな」


【「聖なる盾よ、我らを守り給え」】


【無敵】

【無敵】

【無敵】

【無敵】


「おっ」

「おぉっ!?【無敵】?」

「このまま敵の攻撃を受けると……」


【「この世の全てを喰らいつくしてやる……―――ラグナロク・バイト!!」


【MISS】

【MISS】

【MISS】

【MISS】


「おぉぉぉ!!ダメージがない!」


 その場で歓声があがる。

 その声を聞き、他のオーク達も集まってきた。


「このキャラのスキルは味方全体を1ターン無敵にする。これを使えばボスの必殺技も喰らわねぇ。

 しかもスキルとは別に奥義でも無敵が張れるから、スキルのクールタイム中は奥義、奥義ゲージのチャージ中はスキルと交互に使っていける。

 だから次の必殺技のタイミングでも無敵が切れずに済む!」

「す、すげぇ……!」

「こんなのありかよ!こいつがいれば絶対に負けねぇ、難易度【HARDCORE】だってクリアできるぜ!」

「あぁ、現に俺は一回クリアした!30ターンもかかったがな」


 大興奮な様子のオーク達を眺めるジン。


「(ついに気づいてしまったか。これこそがソシャゲの悪しき風習、

 『高レアぶっ壊れキャラ』!!)」


 そのキャラ一体がいれば、ゲームの攻略が格段にやりやすくなる。

 というかそもそもゲームの難易度自体がそのキャラがいること前提で設定されている。そんなバランスブレイカーの存在だ。

 オーク達は今、それに気づいたのである。


「そ、そいつどうやって手に入れたんだよ!」


 当然、他のオーク達もこのぶっ壊れキャラを欲しがる。


「【虹色石ガチャ】を回したら、偶然手に入った」

「【ガチャ】か、よぉし……!」


 ―――ガチャ。

 キャラクターを入手するための手段の一つである。

 一回ガチャを回せばランダムでキャラが一体手に入る。

 キャラにはそれぞれ☆1~☆5のレアリティが設定され、高レアのキャラはそれだけ排出される確率が低い。

 オーク達が一斉にガチャ選択画面に移動する。

 そこにはデカデカと派手なロゴで、【虹色石ガチャ】と表示されていた。


【一回ガチャ:虹色石30個】

【十回ガチャ:虹色石270個(☆4以上確定!)】


 十回ガチャの☆4以上のキャラ確定というのは中々魅力的だが、哀しいかな今のオーク達が持っている虹色石の数は多くてもせいぜい120個程度。

 十回ガチャを回すには到底足りない。

 やむを得ず一回ガチャだけで【盾の守護者 アイギス】を狙う。

 ちなみに【アイギス】のレアリティは☆5だ。

 ☆5キャラの排出率は0.1%。その中で特定のキャラを狙うことになるので、確率はさらに低くなる。


 その結果たるや散々なものだった。

 誰も彼もほどほどレアリティの☆3キャラしか手に入らない、【アイギス】を迎え入れられたものゼロだ。


「………………」

「………………」


 重苦しい沈黙が流れる。


 今自分達は、何をしたのだろう。

 スタミナの回復やコンティニューにも使う大事な虹色石を消費して、手に入ったのはストーリー加入のキャラとそう変わらない―――言っちゃ悪いがいてもいなくてもいいような性能をしたキャラだけ。

 もう虹色石はない。ガチャを回してくても回せない。

 凄まじい虚無感がオーク達を襲う。


 そんな中、一人のオークが声をあげた。


「ま、待て!画面の右上を見てみろ!【虹色石購入】って書いてある。『購入』ってことは、虹色石が買えるんだろっ?

 それでもう一回ガチャが回せる!!」


「(来ちゃったーーーーー!!)」


 脳内で歓声をあげるジン。



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