No.8 剣術特訓そして実践
朝の5時に扉を叩く音で目が覚めた。
「マナトくん、いつまで寝てるのですか?今日からびしばし鍛えるって言いましたよね?」
「こんなに朝早くからとは、聞いてないよー!」
そう言いながらマナトは、ローブを身にまとった。
「よし、準備できたぞ、何するんだ?」
「まずは、朝のジョギングからです。時間が無いので急いでください!」
えー朝から走んのかよ、朝は苦手なんだよな。
そう思いながらもコユキが走り出すと横に並ぶように走り出した。
「コユキは、毎日こうして走ってるの?」
「はい、毎朝のラン二ングと剣の素振りが日課ですね。」
毎朝、コユキとトレーニングか良いな、実に良いと思うな
「じゃー俺も毎朝、一緒にさせてもらってもいいか?」
「はい!1人でするより楽しくできるので一緒に頑張りましょう!」
それから、30分ぐらい走ると昨日、夕日を見た場所に着いた。
すると、朝日が昇り始めた。
「綺麗ですね。」
「あぁそうだな、昨日見た夕日と同じくらい綺麗だ。」
2分ぐらい見ると、
「マナトくん、剣の練習をしましょう。この木の剣を使ってしましょう。」
そう言うとバーンソードと同じくらいの剣を渡された。
「この剣を使って私に一撃当てれるようになるまでは、ここでトレーニングしますね。」
「おいおい、それはさすがに俺を舐めすぎじゃねーか?これでも男だぜ俺」
「では、始めましょうか。」
そう言うとコユキは、木の剣を構えて距離を少しとった。
「よし、行くぜ!」
そう言いながら突撃したマナトは、軽々とかわされてコケてしまった。
「忘れてたぜコユキはAランクだったな。」
マナトの剣はすべて見切られかわされた。しかも最後は、マナトの剣を跳ね飛ばして顔に剣を突きつけて終わった。
「ま、参った。完璧に負けたな、俺」
「お疲れ様でした。今日は、負けてしまったけど、いつか当てれるようになれば良いんです。」
そう言うと、寝転がっていたマナトに手を差し伸ばした。
「帰って、ご飯でも食べましょう!」
ぐぅ〜、コユキのお腹が鳴った。
「お腹も減ったみたいだしな。」
「い、今のは違いますから〜。」
「はいはい。」
「本当に違いますから!」
2人は宿に戻って食事をとった。
午後からは、2人は別行動をとることにした。
決して、朝の事が悔しかったわけじゃ無い。
『ようこそお越しくださいました。本日はどのような予定でしょうか。ってマナトさんでしたか。以前の件はどうなりましたか?』
「その事について、とりあえず礼を言いに来たんだありがとな。」
そうして、一連の流れを話した。
すると、
『マカ爺でも知らない事があるなんて、その宝玉について謎が多いですね。』
「そうだな、ところで少し難易度の高い依頼ってなんかあるか?」
それならと言わんばかりに、依頼の紙を見せつけてきた。
『これなんかどうでしょう、白狼の群れ討伐するという依頼なんですが白狼自体は、さほど強く無いのですが群れになる事でかなりの難易度に上がります。特徴は、スピードが早いことですね。』
「ありがとな、じゃーそれを受注するわ。」
でも行くのは、明日にしようと思った。今日は明日の朝、コユキに剣を当てるために練習をしようと考えていたからだ。
少し広めの広場みたいなところで一日中けんを振った。
そして、ある作戦を考えた。
翌朝、昨日と同じ時間にコユキが起こしに来たが、それよりも前にマナトは、起きていた。
「今日も行きますよ。準備良いですか?」
「準備オッケー、行くか!」
こうして30分ぐらい走ると朝日が昇っているのが見えた。
「コユキ!今日は、当てるからな!」
「頑張ってください!」
そう言うと、昨日と同じようにコユキは、剣を構えて距離を少しとった。
マナトは、昨日と同じように剣を振った。
そうすると、昨日と同じようにコユキは動いた。
マナトの予想どうりだった。
「コユキは、同じ動きをすると思ったんだ。だからこの一撃だけを昨日、ひたすら練習したんだ。」
そう言うと、マナトの剣は、コユキの剣よりも先に目の前に構えた。
「マナトくんの勝ちです…すごいです!たった1日で当てるなんて。」
「まぁこの一撃だけを練習したからな。」
マナトは、落ち着いた感じで答えたが心の中では、とても喜んでいた。
「あ、俺用事があるから。」
そう言ってコユキと別れたマナトは、ユーマクの街の近くの森に入って行った。装備は万端だ。
少し深くに行くと、白狼が10匹ほどいた。
マナトは、バーンソードを構えて叫んだ。
「フレイムアーマー!」
白狼たちが攻撃をしてきたがコユキがしたようにバーンソードを使い交わした。
そして、10匹を近くに集めるともう一度叫んだ。
「これで終わりだ!ファイヤーストーム!」
炎の竜巻で白狼を倒した。
自分でも驚いていた。武器を持っている時のこの強さを。バーンソード強すぎじゃねと思ってしまう。
帰るとコユキがいた。朝の出来事が悔しかったのだろう。服に泥がたくさんついていた。多分、練習頑張ったんだろう。
こうして数日が経った時には、毎朝のランニングと木の剣の練習が日課になっていた。
今回も見てくださり有り難うございました。
これからもよろしくお願いします!
次回のお話では、また1人仲間が増えるかも知れません。
次回、貿易船そして新たなる仲間