---神---
暇だったからつくった。
むかーしむかーし、あるところに少女がいた。
特別にかわいいわけでもなくぶさでもない少女の名前は詩織というらしい。
詩織さんの飼っているぬいぐるみのうさぎのミルクちゃん。
これがまた厄介で夜になるとピーピー泣く
。
ミルクちゃんは死んだ婆ちゃんの形見として詩織さんのもとにやってきた。
死んだ婆ちゃんは、家で雇っている家政婦の葉山さんを毛嫌いしていたから、その怨念はすさまじい。
婆ちゃんと葉山さんの不仲には理由がありました。
まず、葉山が雇われたのは8年ほど前
当時、 詩織さんの家、田中家は共働きで、炊事や洗濯などがおろそかになっていました。婆ちゃんは腰が悪く、まだ幼かった詩織さんにはできっこない。
両親は、考えに考えてついにひらめいた。
「そうだ! 家政婦を雇うんだ!」
それから葉山が田中さん宅に来るようになった。
だが、しかし葉山さんはひどかった。
何もしないのである
煎餅をむさぼりながらソファーに寝転がりテレビを見始める
さ ら に ! !
まだ小さな詩織さんに、 「茶をいれろ、茶がぬるい!」 などと言ったあげく自分の仕事のすべてを押しつけたのです。
ある日、それを知った婆ちゃんが怒った
かわいい孫娘を家政婦の支配下に置かれて黙っちゃいなかった。
婆ちゃん「アンタ、詩織のプリンまた食べただろ」
葉山「あら?私は知りませんけど。幸江さん(婆ちゃん)が食べたんじゃないですか?腰痛だけじゃなくて痴呆も心配ですね。あはははは」
葉山さんのこの発言で婆ちゃんは、
怒りを通り越した。
そして、
山になった。
婆ちゃんは死んだ。偉大になった。山になった。
しかし、田中家では、葉山の奴隷生活が続いていた。だが、そんな生活も終わりをむかえるのだった。
ある日、詩織さんが婆ちゃんの部屋に入り浸っていたらうさぎのぬいぐるみを見つけた。
それを形見として貰うことにした。
そして、願った。
……… 葉山を呪ってください
次の日、偶然が知らないけど葉山さんが消えた。駆け落ちしたらしい。
二度と田中家には来ることはなかろう。
そしてあのうさぎのぬいぐるみは呪われている。
ミルクちゃんから怨念が消えることは二度となかろう。
----END----
暇つぶしくらいにはなったかな。