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超越者はただ静かに暮らしたい  作者: りーく/Leak
燃えぬは、草木の魂か
7/28

7話『僕たちはまだ旅の始まりにいる』

「よーし!今日は狩りに行くぞー!」


朝、宿の扉を勢いよく開けながら、オーディンが叫んだ。


「……何の用だ、オーディン。朝からうるさい」


前までは鳥に起こされていたが、今日からはこのうるさい男に起こされるのか…


「レベル上げに行くんだよ!昨日のヘローとの戦い見て、俺ももっと強くなりたいと思ってさ!」


「急にやる気出してどうした。脳筋らしくないな」


「誰が脳筋だ!」


横からアリスが出てきてくすっと笑っている。


「でも、強くなるための努力は素敵だと思うよ?」


「ほら見ろ!アリスもそう言ってる!」


(アリスが来てから、オーディンのテンションが明らかに高い気がする)


「……まあいい。どこへ行くつもりだ?」


「西の森の奥だ!魔物の巣窟があるってギルドの掲示板で見たぜ!」


西の森──たしかに、魔物の巣窟があるという噂は聞いていた。初心者には少しきついが、冒険者としては丁度いい腕試しの場所でもある。


「そこ、けっこう強いの出るって聞いたけど……大丈夫かな?」


アリスが不安げに呟くが、僕は静かに頷いた。


「僕がいるから大丈夫。必要なら、超越する」


「お、おう……頼りにしてるぜ、ファルカ!」



西の森の奥は、昼間でも薄暗く、木々の間から不気味な風が吹き抜けている。


「来たな……!」


「うわ、本当に空気が違う……」


「気をつけろ。出るぞ」


ズズン……!


森の奥から、巨体のイノシシのような魔獣が姿を現した。背中には棘があり、目は真っ赤に光っている。


「なんだこいつ!? でけぇぞ!」


(種別:魔獣系/スキル:突進・咆哮/構造:突進依存型/弱点:側面への回避)


「オーディン、右から回れ。アリス、左へ。僕が正面を引き受ける」


「了解!」


「ま、任せて!」


作戦通り、僕が正面で引きつけた瞬間──オーディンの剣が魔獣の横腹を切り裂き、アリスの光魔法が追い打ちをかけた。


「よっしゃああああっ!!」


バタリと倒れる魔獣。


「ふぅ……これが、初めての本格的な連携戦かもな」


「やった……ちゃんと、戦えた……!」


「お前ら、ナイスだ!」


──僕たちの旅は、こうして少しずつ本物の“パーティ”になっていく。


……


「さてと…」


ここが魔獣の巣窟なのを忘れていた。

一体倒しただけでまだまだ沢山いる。

さて、どうするか…

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