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乗らないなら、乗せれば良い

作者: 秋暁秋季

注意事項1

起承転結はありません。

短編詐欺に思われたら申し訳御座いません。


注意事項2

恋愛です。R15です。

苦手な方はご注意下さい。


偏見も多いので、なんでも許せる方向けです。

近年は『肉食系女子』なるものも増えて来たが、 日本の女性というものは、基本的に慎ましやかである。これは偏見だが、キスをするのも、夜の営みも、何となく男性主導な気がする。

……前の彼女はその理から外れたものとして。


二人で食事をして、後は寝るだけという時に、彼女の方から声を掛けて来た。

「今日は一緒に寝るよ」

何時もは別室で寝てる。互い気分が乗った時だけ床を共にする。朝までぐちゃぐちゃになるまで溶けあって一つになる。つまり、艶を求めているのだ。

前を陣取る彼女は勿論好きだし、夜を共にするのにも抵抗はない。が、此方にも気分の波というものは存在する。そして今、あまり乗り気じゃない。さっさと寝たい。

「気分じゃないんだけど」

「……」

そう、興味無さそうに返してしまえば、何とも傷付いた顔で、すごすごと引き下がるのが世の女性だと信じている。これから先に発展しないのが、大衆の意識だと思っている。

しかし、この女、此処で食さがる様な奴ではなかった。

「なに今更草食ぶってんの? アンタが淡白な振りして、ねちっこい性格なんて百も承知なんだけど。それなのにヤル気ないとかマジなんなわけ? 私を前にして舐めてんの?」

目を、眉を釣り上げて、般若の顔で罵倒する。それから何の躊躇いもなく座っていたソファに押し倒す。体に触れ回る様な真似はせず、無理矢理唇を奪う。舌先を突っ込んで、容赦なく口腔を蹂躙する。答えを拒否する容赦ない強引な様が、先程の台詞と重なった。

「ほら、気分上がってきた」

硬くなった確信的な場所に触れて、満足そうに言い放った。『気分が乗らないなら、乗らせれば良い』って魂胆なのは、初めて彼女を拒絶した時から変わらない。

「そこまでされたらな」

「世の中にはこう言った事に興味のない男性がいるってのは知ってる。でも、アンタはそうじゃないから。興が乗る側の人間だって思ってるから」

それからは、ご想像の通りに。主導権は相手が握り、此方が時折触れ回る程度で済ませた。それでも彼女が満足してしまうのは、自分の事が好きだと実感しているからだと思う。

広告で流れるじゃないですか。

『最近、誘っても彼ピが相手してくれない』って。

だから『偏見:肉食系女子なんてワードが生まれたけれど、多くの女性は草食系女子なんじゃないかな』と。


まぁ、偏見なんですけど。


とある漫画の名言で、

『男は性欲、女は色恋で金を稼げ。此処はそういう場所だ』ってのがあるんです。

だから今はヤル気なくても、本能に訴えかける様な行いをしたら、乗ってくれるのではないかと。

好意がある相手なら尚のこと。


勿論、影で泣いてしまう子も可愛くて好きなんですけど、『うるせぇ、黙って私に従え』という様な女傑も好きなので、今回は後者にしました。

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