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異聞クトゥルフ神話探索記  作者: 変だ、損
朽ち果てる羊は楽園の夢を見るか?
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あらゆるものは儚く砕けるもので

「ハッハー!!いきなりロケットパンチとかやってくれるじゃねえか!!だがいいのかぁ?いきなり大技でよぉ?右腕なくなってんぜぇ?」


回避結構ギリギリだったけどなぁ!そんな本心を隠しながらとりあえず煽って知性があるのか見分してみたがやっぱりなさそうだった。

それはそれとして、地面に肩?と思われる部分を突き刺したと思ったら先ほどとは異なる形をした右腕がくっついていた。


「うーん、やろうと思えば連打可能かぁ。さっきのがレアな攻撃パターンだとありがたいのだが。」


とりあえず、ぐるぐると岩の巨人の周りを一定の距離を保ちながら走ってロケットパンチを避けやすくした上で観察をする。

想定どうり動きは鈍重、行動パターンは恐らくロケットパンチと殴りつけあと考えられるのはのしかかりや眷属召喚ぐらいか?とはいえここはあくまでも低レベル帯のモンスターだからただでさえ硬い、デカいがそろっているんだ。そうそう変なのはなかろう、あまりゲームをやったことがなくとも餓死だのなんだのを実装している会社のゲームなんだ。リアリティーに反することはしないだろう。


「とはいえ....!直撃し....!たら....!死にそうな攻撃がギリギリ回避なのはきついもんがある。....っ!」


ひゅう!砕けた破片が当たってHPの二割がとんだ!こんままだとジリ貧だし、先ほどから一定の間隔で飛んできている岩塊をかわし続けるのも結構つらくなってきた。何故ならSPがそろそろヤバいので純粋に疲労してきてる…。


とりあえず攻撃して様子見を挟もうとしたのだが


「あぁっ!ナイフがぁ!」


ゾンビどもの首をチョンパし続けてくれた探険家のナイフが堅い岩石にぶつかったことにより大きく耐久値を削られ破損した探険家のナイフへと名を変えてしまった。

相性が悪いとは思っていたがまさか一発でお亡くなりになるとは思ってもなかった。とはいえ棒立ちになるわけにもいかずのしかかろうとしてきた巨体から急いで離れる。その時にふと思い出した。


「そういや、安全靴通常エリアだとAGI下げるんだった!!」


そんなポカを思い出し直ぐにウインドウ操作をして安全靴のみ収納してみるとやはり機敏さが元に戻り回避に少し余裕を持てれるようになりSPを回復するために少し休んだりできるようにもなりひとまずジリ貧状態の悪化は回避できた。しかしである。


「どうやってダメージ与えればいいんだこれ。」


ナイフでダメージが通らないのであれば素手なんてもってのほかだし鞭も効果なかったらいよいよもって

詰みに近づくので、スキルのパワーウィップを試そうという気にもなれない。弱点部位でもあれば話は別なのだが生憎見当たらず目の前の岩の巨人のパーツの岩石は一律な色のものばかりである。


「うん?岩石?....…それだぁ!!!」


俺は急いでウインドウを操作して数時間前に買ったばかりのツルハシをツールとしてではなく武器として装備することにした。


「ゴーレムタイプで弱点としてのコアが露出していないなら掘り出せばいいだけだよなあ!!!」


完全なる勘で検討を付けて早速掘り出すための下準備をすることにした。


「その胴体と比べて随分ほそっちい足腰じゃあないかぁ!」


早速俺は既に見つけていた構造上の弱点を鞭スキルのキャプチャーウィップで俺を追って方今転換する際に少し浮いた足を思いっ切り引っ張った。当然、上半身だけがデカいバランスの悪い体型ならばあっさりと転倒した。


そのすきにこれまた買ったばかりである壁走りLV1のスキルで腕を何とか駆け上がり胴体に乗った。


「採掘タイムだオラァァア!!!!」


そう回復したSPを一気に使い切る勢いでツルハシを振り回して胴体を掘削し始めた。流石に無抵抗で掘られる気はないようでどうにか身体を起こし、振り落とそうと身体をあちらこちらへと振り回してきたが下水道の経験で転ばした後に鞭を回収するすべを身に着けていた俺はキャプチャーウィップを再度使用しロデオのような状態で採掘を続けた。しばらく、掘削をして恐らく中心にまで達したころ明らかにコアですと言わんばかりの輝きを放っている鉱石の地肌が見えた。


「これでとどめじぼふおうえ」


余談ではあるのだが、鉱山で気を付けるべきものは何だろうか?崩落?確かにそうだが死者が出やすく気づきにくいのは鉱石由来の毒ガスである。


「うおおああ、うげぇ…。」


コアらしき鉱石が露出したかと思えば凄まじい勢いで噴出してきたガスに俺はそのあまりの勢いに吹き飛ばされ岩の巨人の上から吹き飛ばされ落下した。この時に結構ダメージを受けてしまいHPが残り三割ほどになってしまった。

正直、それどころではないのだ。


「まじか…。」


辺り一面、岩の巨人を中心に濃い紫色の明らかに毒ですと言わんばかりの煙が漂っていた。


この岩の巨人正式名称はコロラドアイトジャイアント

このエリアでは○○○○ジャイアントといった○○○○にコアである鉱石名が入る敵モブが発生し多種多様な鉱石が手に入るので、不人気なエリアである。

何故かというと強力な打撃系または魔術使いでないとダメージがろくに入らず一撃があまりに重くタンク系のジョブがまともに機能しないためでありそいつらを相手するよりも次のエリアの方が安全に鉱石素材を戦闘の必要もなく稼げるからである。

ちなみにコアが水銀のジャイアントの場合だと物理ではコアにダメージが一切通らない。こういう外見ではコアが判別できないこともあり特定のレア鉱石だけ集めようとするのにも不向きであることから不人気に拍車をかけている。

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