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ラフサーガ  作者: 笑太郎
二章 想像せよ、彼女の操る野望は其処へ
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黄熊との脱出劇、六つ腕の巨人

クマークのビジュはボノロンに近い

あのセブンやガソスタで無料配布されてた絵本ですよ

あの宝箱トラップをまた発動させればまた上に戻れるんじゃねえの? ってことでもう一度宝箱もどきに触れてみた。うーんやっぱダメみたいですね。何の反応も無しと。


「このトラップで来ちゃったから帰り道わかんねえんだよな」


「見タカンジ、ホボ一方通行ダッタカラ迷ワナイトオモウヨ……」


一方通行ならただ進んでいくだけで良さそうだな、逆ルートはハスナでも分からなさそうで不安だったから安心だぜ。というか一方通行なら敵と確定で遭遇することになってしまうな……まあそれ前提で来たんだけど。

クマークが動力炉を担いでくれるおかげで楽に帰れるぜ。後はクマークが脱出できずにいた原因の敵を倒してここを出るだけだな。


「よし行こうぜ、半年ぶりの地上へ!」


「ウン!」


そして俺たちはこの洞窟の出口であろう穴へと入っていくのだった。






……


…………


………………







「アッ、ソコ止マッテ!」


「うお危ねぇ! バレるとこだったわ」


曲がり角の奥で待ち伏せしてやがったその魔物。どうやらハスナはギルドで見たことがあるらしい。名をゼクスアーム・マミィというその巨大な魔物は、名前の通り六つ腕の包帯ミイラだ。

通常個体のツヴァイアーム、強化個体のクィントアームがいるらしいが、コイツはその更に上。やっぱりボス個体なだけあってデカイし恐ろしいな。ん? もしかして出会う順番逆じゃね?


推奨等級は紅以上……正直悪樹メーラスウッドやスカルハンプとかを倒してきたからもう紅等級じゃあんまビビらないっていうか……いやそのほうが好都合だ。どうせ明後日には推奨等級が金であろうタリオーラとバトルするんだからな!

どうせ角を曲がった瞬間攻撃してくるんだろ? だったらスピード勝負じゃ!


どうぞサキさん、あの包帯剥がしておいで!!


「リッパー・スラッシュ!!」


技名を叫んでいるサキだが、今考えた上にただの通常攻撃である。クローなのでその通常攻撃がかなり強力ではあるのだが。


続けてクチクが飛び出る。トラップの話は無かったことにすればこれで壮銀の直剣(マグニジェントソード)さんの初攻撃!

やっぱりお高い剣の斬撃は強い、今の一撃でゼクスアーム・マミィが唸り声を上げる。


そしてそこに俺が闘争より穿てファイティングバンカーをブチ込めば半殺しにできるだろう、よっしゃ行くぜ……!


「〝闘争より穿(ファイティングバン)──あべァ」


なんだそれ、その腕伸びるのかよ……

俺が攻撃をブチ込もうとした瞬間、ヤツの六つ腕が包帯に巻かれて伸び、俺の身体に激突した。俺のターンの時だけそれやるのズルだろ!


腕というよりもまるで触手のように動くその腕はそれぞれ正確に五人を捉える。


そして五つの腕が伸びた。


「ぐおっ! なるほど、それぞれ一人ごとに独立して攻撃してくんのか」


生憎そういう系の攻撃は経験済みなんだよ!!

これからはツリーもどきもどきって呼んでやろうか……言い続けてたら混乱しそうだな!


悪樹も枝を一本一本それぞれ別の相手に伸ばす攻撃をしてきたし、今更驚くことでもない。だが総数がちょっと増えた上に、伸びた腕はすぐに大元へ戻っていくから反撃ができない。そして……


「おいワロタ、見ろ!」


「は?」


おいおい、伸ばさなかった残り一本の腕を掲げ、その手から両刃の斧が生えてきやがったぜ……これって悪樹よりずっと凶悪かも?


「ウガアアア!!」


「うおおお逃げろォ!」


斧と腕をブン回す遠心力で身体をぐるぐる回転させながら俺たちへと向かってくる。この場所ダンジョン形式であんま広くないから避けづらいんだよ配慮しろ!


「マカセテ!!」


突然クマークが大声を上げ、何かを投げつけた。

なんてこった流石の体格だ。投げつけた物はどうやら大きな岩みたいで、それがゼクスアーム・マミィに直撃する。


「ギガアアアアッ!」


「おおっ!」


奇跡的に最適解だったみたいだ。身体を回転させてこちらへと突進してきたゼクスアーム……通称ボスミイラは、投げつけられた岩が頭にぶつかり身体がよろけ、ダウンした。

よろけの半分くらいは回転が理由な気がするな……コイツにも三半規管ってあんのかな?

とはいえ今が大チャンス、全員で攻撃を叩きこむ!


「今度こそ食らわせてやる!〝闘争より穿てファイティングバンカー〟ッ!」


俺の必殺が直撃したのを皮切りに、全員の猛攻が始まる。

明後日には四天王を倒すつもりなのにこんなところで時間かけてる場合じゃねーんだよはよくたばれェ!!


だがそう簡単にはいかない。やはり魔物も紅レベルになってはタダじゃ倒れないみたいだ。

素手である五つの腕が震えだす。危険な香りがするので退避ィ!


「あららー……」


「コイツは……」


「マズいぞ!」


サキ、俺、クチクの並びで後ずさりする。いやまさか六つ全部の腕が凶器になるとか思わんでしょ。斧、剣、槍、ハンマー、鎌、釣り竿……釣り竿? 計六つの武器が俺たちに襲い掛かってくるみたいだが……


「私にまかせろ」


ハスナは自信があるようで。何だ、何か策でもあんのか? いや、周りにある物で使える物といえば岩しかないが……もう俺らがボスミイラの目を引いてるうちに岩をクマークに投げ続けてもらうしかないんじゃ、ってマジか。


ハスナの双剣に光が帯びる。


「地よ、天窮を切り裂け! 〝閉ざしの拓き(フィル・クリア)〟ッ!」


虚空に放ったその斬撃は、空間ごとバツ字に切り裂く勢いでボスミイラへと突き進み、衝突する。

どうやら腕に食らったようで、ダメージを受けた腕がぽろりと落ちる。フォーーー! コイツも部位破壊系か、またお金が増えるぜ!

でも落ちたのは一本だけ……まだ五本も残ってやがるし面倒だな、ここが使()()()ってワケだな……!


「斬撃はクチクに任せっぱなしだったからなァ……出番が来て嬉しいぜ、サウゼンテダガー!!」


百足ならぬ千足の多脚、その無機質さを利用した鉄をも削る短刃が煌めく──

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