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ラフサーガ  作者: 笑太郎
二章 想像せよ、彼女の操る野望は其処へ
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迫る運命、力眠りし古代神殿

ここの食品代は高すぎる!!


昨日食ったステーキの値段の時点で気づいておくべきだったわ!


まあ地下に追いやられていれば当然の話なんだよな。地上に残ってるのも僅かな戦闘員程度だし。

ボントールの民に色々聞いてみたんだけどやっぱり満身創痍らしく、そろそろ食料が尽きるかもしれないみたいだ。

部外者の俺たちがステーキ貪っちゃって申し訳ない気持ちになってしまうわ……


そして最悪なことに、今回の防衛戦で敗北してしまったらボントールは壊滅してしまう。

昨日の夜は賑やかだったが、あれは民の不安や苦しみを紛らわすための活気付けらしく、本当はそんなことできる程の余裕は無かった訳だ。思い返すとあの女医さんの白衣もボロボロだったし、謎に賭博とか超賑わってたしな……


「そういうことだ、二人とも」


「そうなんだ……今回で勝てなかったらこの町は無くなっちゃうんだ」


宿に戻りサキとクチクが起きたのを確認した俺は、宿から出て三人で地上へと向かっている。


「結構な期間、地下で生活しているらしいからな……そろそろ限界が来てしまっているのだろう」


クチクが言うようにこの町はもう限界だ。言わば余命二日の町。

控えめに言って絶望的な状況だが……


「けど、もう安心だな」


何せ、タリオーラと同等とされるあのロマリウスに対して途中まで善戦できた……


「この俺たちがいるからな!!」


「──ハハハ、頼もしい発言だ」


「ぬぉわっ!? いつの間に後ろに」


ほぼ冗談交じりでドヤッてたら気づかぬうちにハスナが俺達の後ろをついていた。


何で着いてきたんだ……? いや、これ雰囲気的に着いてきたんじゃなくてどこかで俺たちが来るのを()()()()()のか!? 気配消すの上手ェな。


「……わざわざ地下に来たってことは、用でもあるんだろ?」


「その通り。昨日からずっと動いていて疲れてるのは承知だが……すまん、協力してほしいことがあるんだ!」


ハスナからの頼み? 何だろうな、予想できねえや。


「いいけど、何をすればいいんだ?」


「防衛戦で使用するはずの解錠砲が、実はまだ完成していなくてな……あと一つ、部品が足りないんだ」


あー、それを探しに行けって話だろうな。……砂漠のどこかに落ちてるのを頑張って探せって言うんじゃないだろうな?


「それはどこにあるんだ?」


流石にこのデソロート中のひっっっっっっろい砂漠からその部品を探せって言われたら俺断るよ?? いやでもボントールの運命が懸かってるって言われるとな……


「デソロート北東に存在する、『古代神殿デソロピア』。そこに部品がある」


「「「こっ、古代神殿!?」」」


うっひょっひょ! こりゃまたファンタジックな単語が出てきましたわ! 砂漠中から探せとか言われなくてよかった~! 古代神殿……どのくらいの規模なんだろうなぁ!


「私たちが手に入れたい部品は『動力炉』だ。神殿の最奥にあるみたいなんだが、時間も無くて未だ見つけられていないんだ」


「なるほどな、大体分かったよ。どうせ防衛戦まで特に予定も無いし、協力するぜ」


「私も!」


「無論だ」


「……助かる。ありがとう」


当然ハスナも同行するようだし、戦力は十分だろう。よっしゃァ、夢のダンジョン攻略行くぞォ!!


























ハスナの双剣が太陽の光に照らされる。


「はあっ!」


「ギギギ……」


道中、バッタみたいな雑魚魔物に襲われたがハスナが秒でバラバラにしたので現状問題ない。

ふと目を横に向けると、何やらドデカい四角錐型の建造物が見えた。誰もが知ってると言って過言じゃないあの有名な砂漠の四角錐(ピラミッド)だ。


「おー……デケェピラミッド……もしかしてアレがそう?」


「いや、あれはタリオーラが巣食う拠点」


マジかよ!? 今の時点で四天王の拠点を特定できちゃったよ! 普通に古代神殿より優先順位高くないか? ……それに何だ? この違和感。


「でもハスナ、あのピラミッドの周り、全然魔物いないよ」


それだ! ナイスだぜサキ。何で魔王軍幹部の拠点だってのに全然魔物の気配がしないんだ……?


「私にもその理由は分からない。でもあの中にタリオーラがいることは確か」


「予想ではあるが、ボントールとの戦争に向けてできるだけ魔物の数を蓄えているんだろう」


「一理あるな、クチク」


てか少し考えたんだが、今のうちにピラミッドの中に潜入して事前に情報とか手に入れた方がいいんじゃないか?

……いやダメだわ、運悪く四天王戦に入ってしまったらこの戦力だと詰むわ。あぶねえあぶねえ。

そんなバカげたことを考えながら砂漠を進んでいると、なにやら岩で作られた柱が見えてきた。


「着いたぞ」


「……おおお」


それは外観のすべてが砂漠の岩でできた神殿そのもの。まさに砂漠の古代神殿だった。

周りには模範解答のような石柱が均等に無数に建っている。

そしてその中央にある建物……本殿と言うべきか。ここから見えるその内部は地下へと続いていて、どうなっているのかはよく分からない。


「周囲に何かあるワケじゃなさそうだな……」


「何度も探索に来ているからな」


「ああそうだったわ」


「なら早く入ろうよ! クチクも私もウズウズしちゃってさ……!」


「そうだな! こんな建物を目にしたら俺もウズウズが止まんねえや! ほんじゃさっそく攻略始めっぞ!!」


こうして俺たちは意気揚々と神殿内部へ侵入することになった。



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