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ラフサーガ  作者: 笑太郎
二章 想像せよ、彼女の操る野望は其処へ
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砂漠の闘者、進行の審判

いやあ、強かったわあのクソムカデ……ロボパーツみたいなゴテゴテした脚をモゾモゾさせまくってまるで列車みたいに突進してくるし、普通にUターンしてくるんだぜ!?一回食らって死ぬかと思ったわ……極めつけは頭から出してくる謎の黄色い液体と炎。黄色い液体に関しては……端折るとして、頭ブン回しながら出してくる炎が厄介ったらありゃしない!!現に俺のズボン軽く焦げたし、サキの闘気パンチとクチクの剣のリーチに何度助けられたことか。それと氷海蒼晶の短剣……なかなか切れ味がいい!途中何か鈍い音した気がするけど多分気のせいだろう。

本体は塵になって消えたけど俺が切り落とした脚の数本は残った。コイツを売ればまた稼げそうだ……!


「……で?目的地は?」


「あっ……その……何と言いますか」


喜んでいる場合ではなかった。いざデソロートに着いて四天王潰すぞ!って言っても拠点の場所を知らない。そう、つまりとりあえずデソロートに来た今の俺らは単なる迷子なのであり、目が笑っていない笑顔をサキは飛ばしているのだった。


「思い立ったが吉日とは言え、もう少し情報が欲しい所だったな」


「これじゃあずっと砂漠で放浪してるだけじゃん……あ〜暑っついよぉ……」


「ごめんて」


ただただ申し訳なさと不甲斐なさを感じながら砂漠のど真ん中を歩く。ちくしょう、こんなんで四日以内に帰ってこれるのか……?

トボトボ歩いていると、クチクが何やら目を見開く。


「あれは……建造物じゃないか?」


視界の先には、超巨大な肋骨のようにも見える柱群にとてつもなく大きい布が被さっているような建造物があった。


「うおおお!よかったー!これで砂漠のど真ん中で遭難せずに済む!!」


「いや〜、一時はどうなるかと思ったね。今度はちゃんと計画立てて行こう……」


飛び跳ねる俺と反省の顔を浮かべるサキを後目に建造物へと向かうクチクを追っていく俺達だった。




「…………通さない」


ん?今誰が喋っ




ガキィィン!!


強烈な衝突音が鳴り響く。


「はっ、急襲かよ、そういうのはロマリウスでお腹いっぱいなんだがな……!」


建造物へと向かおうとした俺達の目の前に襲来したのは、橙色のショートヘアで皮を基調とした服を着ている女。頬に切り傷が付いていて、双剣を構えている。


「……木等級がここへ何しに来た?」


「へ? あっ俺か木等級って」


「わっ、私は紅等級だから違うもんね〜」


ムカつくわコイツ。

そして俺を睨むその女の首には銀色の認識票が掛かっている。つまりは銀等級……ランクで言えば俺達よりも格上、分かりやすく言えばレーフレベル。


「その娘だけならいい、だがお前たちを通す訳にはいかないんだよ」


「は? サキだけOKってどんな差別だよ!」


「っはは……私もそういうのは流石に喜べないかな」


しかし、多少違和感があった。あくまでも銀等級、レーフレベルだとしよう。だが最初に受けた双剣の攻撃……正直言って重くはなかった。俺の武器が強いってのもあるだろうが、銀等級ならば四天王も怯ませる威力を出すことは難しくないはずだ。なら何故威力が軽かったか?そう……


「お前、手加減してたな」


「…………」


ほ〜らビンゴ、顔がピクッてした。

どうして銀等級なのにここまで威力が軽かったか……前提として何故手加減をしていたか……そしてさっきの言葉、この中で一番高い紅等級のサキだけの通行を許した発言……そこから察するに……!


「おm」

「お前、何か隠しているな」


おいクチク!!それ俺のセリフだぞ!!


「だからと言ってお前達に何の関係があるんだ? 悪いことは言わない、失せろ」


はははっ、まあ結果オーライだ。ちょっとボロが出始めてきてるぜ……っと次は俺のセリフな!


「すまn」

「申し訳ないけど、私達は四天王に用があるから、どいてもらわないと困るんだよね」


がああああ!!


「四天王……? 紅以下が何を……」


「低ランクだからと言って舐めてもらっちゃ困るわそこどけェ!!」


話がなげーんだよオレンジサバイバル女!!

埒が明かないので軽く短剣を相手の双剣にぶつけ、俺の実力を身体で分からせる。仕方あるまい、コイツが一番単純で手っ取り早い方法なんだ……なんでこの先に行かせてくれないのか分からんが、実力が条件ならば実力で知らしめるのみよ!


「あーもう……穏便に済ませようと思ったのに……」


「いや、もしかしたらこっちの方が楽かもしれないぞ」


お前らはそこで見守っとけ!一(・)番(・)弱(・)い(・)俺(・)がコイツをギャフンと言わせて絶対に先へ進んでやる!


「くっ、なるほど……木等級とはいえ中々やるじゃないか、なら私も行くぞ!」


「ドンと来いやァ! また防いでやるよ」


両手に双剣を構えたままのダッシュ。その慣性を利用したバツ字斬りを女が繰り出す。


「おっしゃここだ!」



カンッ!


スポンッ!



「ん?」


「!?」


あれ? おかしいな、軽く受け止めただけなのに、アレっ……?

刃が柄からスポンと抜け……て……



ザシュッ!!





このオレンジサバイバル女は銀等級なんですが、同じ銀等級のレーフより格下です。


レーフが強すぎるってだけなんですけども

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