きみにきめた!
「武器なんて持ち歩いて、万が一怪我をさせちゃったらどうするんだよ!可哀想じゃないか!それに裸の付き合いって言うだろう。友達になるにはそれが一番いいんだよ!」
変態はかく語りき。
ベンジャミンさんが言ってたことは本当だったんだ。変態だけど悪人じゃない。うん、悪人ではないね。
興奮状態の野生の熊とがっしり組み合って、無傷で勝利。しかも何の武器も使わずなんて、普通じゃあり得ないよね。驚くどころじゃないよ普通に怖いよ。何この人。
リスさんと3人揃ってアルベルトさんにしがみつく。
そんな僕らをよそに、チャーリーさんはウッキウキだ。ベンジャミンさんの餌は余程美味しいらしい。
と、とにかく、当初の目的であるざくろもどきは十分集まった。さっさと研究所に戻ろう。
◇◇◇
研究所に入る前にリスさんとはお別れ。またねー。
そしてイワンさんと合流して小豆の渋抜きを始める。
チャーリーさんは、戻ってくるなりベンジャミンさんから渡された分厚い本を持って躍りながら去っていった。
うん。忘れよう。チャーリーさんの事は。
「下拵えはそう難しくはないな」
「そんな風に簡単に言えるのはあなただけよイワン」
「この渋抜きとやらを済ませてから、やっと本作業に入るんだよな?」
「ああ。だが慣れればクリス1人に任せられる」
「簡単だとしても時間はかからないにこしたことはないでしょう?下拵えだけでも済ませてくれる魔工品…なんて都合のいいものないわよねぇ。副所長の知り合いだっていう職人に何とかしてもらえないかしら」
「あんこ土産に持ってけば副所長が渡りつけてくれるだろ」
「よし!じゃあいっちょ気張るか!」
うむうむ。大人達の間で話はまとまったようですね。
お子さまノア君はのんびりさせてもらいます。てへぺろ。
って、いやいや、それは駄目だ。僕にしか出来ない仕事があるじゃないか!
あんこを使ったスイーツ、何を作るか考えなきゃ!
う~ん。何にしよう。異世界初の和菓子、文字通り歴史に残る物だから慎重に考えなきゃ。
一番最初に相応しいあんこのスイーツ…う~~ん、何にしようかなぁ。う~~~ん…
最初といえば。あんって最初は甘くなかったんだよね。
そもそもは包む系の料理の中身、しょっぱい具材のことで、おまんじゅうイコール甘いあんこっていう認識が広まったのってわりと近代のことだったはず。たぶん。
よし決めた!異世界初の和菓子、最初に作るのはおまんじゅうだ!
そろそろ決断しなければ…
和菓子と表記するか、和スイーツと表記するか…
どっちがいですかね?
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