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さよーならまたこんど!

「はいノアちゃん〜これが頼まれてたミルク石鹸よ〜作り方もメモしておいたわよ〜」


「ありがとーリリーママしゃん」


「親父さん、お袋さん、()()とお世話になりました」


「いえいえ、僕たちも楽しかったですよ」


「お世話になりました。貴重な経験でした。ありがとうございます」


「うふふ〜楽しんでいただけて何よりです〜」


「大変有意義な2日間でした!ありがとうございます!是非また伺わせていただきたい!」


「こちらこそ色々と興味深い話を聞かせていただいてありがとうございます」


「親父、母さん、ありがとう。また帰って来るよ」


「もうちょっと頻繁に帰ってきてもいいのよ〜うふふ〜」


荷物を持って外へ出ると、皆改めて挨拶をする。

それから、シュークリーム達ともお別れのハグをする。


「シュークリーム、エクレア、ミルフィーユ、みんにゃげんきでね。レオンパパしゃんとリリーママしゃんのおてちゅだいもがんばってね」


ピィ!ピィ!ピィ!


「こうししゃんもげんきでね。ボシュしゃんも、うちのこたちをよろちくおねがいしましゅ」


ウモ〜 モォ〜ゥ ブモォ〜


一通りハグしてもふもふと撫で回す。

さらば愛しいモフモフ達よ。僕の事を忘れないでおくれよ。ってその心配は無用だね。


「ノアちゃん〜最後に抱っこさせてくれないかしら〜」


モフモフ達に一通り挨拶を済ませたところでリリーさんから思いがけないことを言われた。

もちろん断る理由はない。

両手を挙げて抱っこ待ちのポーズをとると、リリーさんは軽々ひょいっと僕を抱き上げた。さすがパワー系酪農美少女(人妻)

普段されている抱っことは全く違う感覚だ。ふんわり柔らかくて、ほのかに甘い香りがするような。男の人とはまた違う安心感がある。


「ノアちゃんと色々できて楽しかったわ〜またいつでも遊びにきてちょうだい〜」


是非とも!と言いたいところだけど、それに関してはジンさんとナイデルさん次第なんですよね。

ちらりとジンさんに視線を向けると、ふっと笑いながらコクリと頷いてくれた。ということは!


「あい!またきましゅ!」


◇◇◇


ばいばーい、さよーならー。またくるからねー。

見送ってくれる皆の姿が見えなくなるまで手をふって、今は馬車の中。晩ご飯の前には研究所に着く予定だ。


「今回はぐずらなかったな」


「う?」


「ドミニクの時はベソかいてただろうが」


片眉をひょいと上げてそんなことを言うジンさん。

あ、ああ〜そう言えばそんな事もありましたっけ?

今回は何でだろう、自分でも不思議だけど、全然寂しくないんだよね。また次の約束をしたからかな?


「大丈夫なのか」


あららん?からかってるのかと思ったけど、どうやらそうじゃないみたい。

でもそうだな、心配してくれるというなら甘えさせてもらおう。

隣に座るジンさんの膝に跨りぎゅうぅ〜とへばりついて、にへらっと笑いかける。

ジンさんは一瞬驚いたような顔をしたあと、笑って頭を撫でてくれた。


◇◇◇


「ノア君は抱っこされるのに慣れてるようですね」


「研究所でも大勢に甘やかされてますよ」


「ふふ、想像できます。でもね隊長さん、ノア君が自分から抱っこをせがむ相手がどれだけいるか気にしてみるといいですよ」

ノア君がリリーさんの抱っこを堪能している後ろでは先輩パパから新米パパへのアフターサービス


研究所では皆が率先して自主的に、あるいは椅子と机の高さの都合上など、必要性にかられて抱っこされてます

ノア君の方から特に理由なく抱っこを強請る相手は実はジンさんだけ。というオチでした。


今日も読んでくださる皆様に感謝いたします

ありがとうございます

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