スイーツかくめい☆ごろごろかじつのいちごジャム1
君も食べ頃だね!ああ、君も!そこの君もあっちの君も、皆美味しそう!ちゃんと僕が収穫するから待っててね!
「おいノー。ーいノア」
ああ!そっちにも美味しそうな子が!今行くよ!
「ノア!」
「ふぁっ!?」
「ったく、やっと正気に戻ったか」
あららん?見上げればやれやれと呆れ顔のジンさん。足元には苺が満杯のザル。そしてあらあらうふふと笑うリリーさんにナイデルさん。
どうやら夢中になりすぎたみたい。
いやでも、しょうがないことだと思うの。だって目の前に大量の苺が鈴なりに生ってるんだよ?ちょっとばかり意識がどこかにいくのも当然じゃないか。
「これ以上は食い切れないだろ。そろそろ止めとけ」
いやいや、何を仰るのだジンさん。普段あれだけ食べる皆ならまだまだ余裕でしょ?だからもうちょっとだけ
「…ノア?」
「ひゃい!」
まだ粘ろうとすると、低い声で名前を呼ばれて条件反射で良い子のお返事。
さすが僕の思考を読めるジンさんだ。ぷるり
「うふふ〜大丈夫ですよ〜ジャムのレシピもちゃんと調べてあるから〜」
「ジャム!リリーしゃん、ジャムちゅくるの?」
何を隠そう僕が1番好きなジャムは苺ジャムなのです!
「ええ〜ノアちゃんと一緒に作ろうと思って調べておいたのよ〜」
リリーさん!好き!
「それじゃあ中に戻りましょう〜手を洗ったらジャムを作りましょうね〜」
「あい!」
ひゃっはー!ジャムだジャムだー!
◇◇◇
こっちの世界で初めてジャムを作ったのは、クリスさんの実家であるベルナルド救護院でのこと。皆元気かなぁ。また遊びに行きたいなあ。
あの時はぱぱっと簡単に作ったジャムだけど、その後ちゃんとレシピを書いてイワンさんと一緒に作ったのだ。そのレシピがこちら!
まずは材料の紹介から。苺、砂糖、レモン汁、以上!
まずは苺の水分を出すためにざっくり切る。半分か3分の1くらいがオススメです。
切った苺にドバっとお砂糖をかけたら軽く全体を混ぜて冷蔵庫へ入れてひと晩待つ。
「ひと晩も待つのか?」
「あい」
そうなのです。
果物にお砂糖をまぶすと、浸透圧で果物の水分が外へと出てくる。その水分がジャム作りには必須なのです。しっかりと水分を出すために焦りは禁物。果汁は寝て待て。
「ってことは食えるのは明日の朝か」
「たのしみにちててくだしゃい」
残念そうなジンさんに思わずニヤニヤしてしまうとデコピンされた。ひどい!
おっと続きを確認しておこう。予習大事。
ひと晩経って十分な水分が出たら、お鍋に移す。のだけど、ここでワンポイント。苺と水分全て1度に煮込んでもいいけど、苺を取り出して水分だけ煮込むのもアリです!
全部煮込むと全体的にまとまった仕上がりに、分けて煮込むと苺のゴロッと感を楽しめる食べ応えある仕上がりになるのだ。
今回はどちらにしようかな。
待てない民の作者はとっとと煮込んですぐ食べる派です←
今日も読んでくださる皆様に感謝いたします
ありがとうございます




