テーブルいっぱいのしあわせ
オーブンから取り出された大量のシュー皮たちはどれも見事に膨らんでいる。
例にとひとつ、上部に切り込みを入れてみる。中も綺麗に焼けている。
「よし!クリームとチョコレートの準備も出来てる!詰めるぞ!」
「あい!」
「はい!」
生クリームとカスタードクリームの詰まった絞り袋がいくつも作業台に並んでいる。
イワンさんとクリスさんと3人並んで片手にシュー皮を、片手に絞り袋を持つ。
ひっくり返したシュー皮の底にぷすりと口金を差し込む。くっと袋を圧迫するとクリームが移動し、シュー皮が徐々に重くなる。クリームが溢れ出ないギリギリのところで口金を抜く。
まずはカスタードクリームだけ。次に生クリームだけ。そして3つ目は贅沢にダブルクリームでございます!
イワンさんとクリスさんはひょいひょいと手早く、簡単そうにクリームを詰めていっている。一方の僕はじっくり丁寧に詰めていっている。ん?もたもたの間違いだろうって?お黙んなさい!
「ノア、エクレアの仕上げはこんな感じでいいか?」
「完璧でしゅ!」
溶かしたチョコレートが入った大きめのボウルにエクレアを半分ほど浸す。
軽く振ってチョコレートのコーティングが適度な厚さになるように調整する。欲張ってチョコレートをたっぷりつけると分厚くなってしまう。そうなると食感が悪くなるからね。
半分のシュー皮にクリームを詰めたら、残りのシュー皮の上部を切っていく。こちらは上からクリームを絞り入れてフルーツを飾るのだ。
フルーツをのせる余裕を持たせるため、クリームはやや控えめに絞り入れる。
イワンさんもクリスさんも上手くほどよい量を入れている。僕のについては言及しないでおこう。…何さ。何か言いたいことでも?
今回はオーソドックスなものを作ろうと、苺だけを用意してもらった。他のフルーツはまた別の機会に作ってもらおう。でないと収拾がつかないからね。
シュー皮に苺の水分が染み込みすぎないように注意しながらのせていく。
イワンさんとクリスさんはさすがの手際の良さと、飾り付けのセンスの良さを発揮してどんどん完成させていく。僕のについては言及しないでおこう。…何さ。何か言いたいことでも?ふん。いじけてなんかないもんね。
そして全部のシュー皮にクリームを詰め終えた。
「かんしぇー!」
「「おおー!」」
作業台からテーブルに移されたいくつもの大皿。その上にのせられた大量のシュークリームはまさに壮観だ。うむ!絶景なり!
大変お待たせいたしました!
今日も読んでくださる皆様に感謝いたします
ありがとうございます!
追記
今後の更新について活動報告にて色々と書かせていただきました
よろしければご一読くださいm(__)m




