おていれをしよう!3
鼻血を流しながら召されそうになってるチャーリーさんを見て鳥さん達もドン引きしている。うん、気持ちはよく分かるよ。でも今はブラッシングを続けようね。
◇◇◇
チャーリーさんはそのまま放置して、ナイデルさんとふたりでブラッシングを続ける。
ひと通りブラシを試したところで、始業時間ギリギリになった。ナイデルさんを遅刻させるわけにはいかない。
「ナイデルしゃん、あとはぼくにまかしぇてくだしゃい」
俺に任せてお前は先に行け!なんてね。てへぺろ
「いや、だが、大丈夫なのか?」
「あい。だいしょぶでしゅ」
チャーリーさんの奇行に慣れてないナイデルさんは心配そうにしている。けれど僕はある程度耐性がついているから大丈夫。
それに、そろそろベンジャミンさんが来てくれるはずだ。そう言うとナイデルさんも納得してお仕事へ向かった。いってらっしゃーい。
キキッ
キイッ
「ん?なあに?どちたの?」
さて何をしてベンジャミンさんを待とうかと考えていると、リスさんにズボンの裾を引っ張られた。
しゃがんで訊ねてみると、チャーリーさんのブラシコレクションの方を示す。
「もしかちて、リスしゃんもブラッちングしてほしいの?」
キキッ!
キイッ!
「そっかそっか。よし!ぼくにまかしぇて!」
元気よく肯定するリスさんを軽く撫でて、コレクションを漁ってみる。おっ!小さな平櫛発見!人間なら眉毛やまつ毛を整えられるようなサイズで、リスさんにぴったりだ。柄もついてるから握りやすいし。
「はーいそれじゃあじゅんばんにしゅるから、ならんでくだしゃい」
賢いリスさんはケンカすることもなく大人しく並んでいる。可愛い!
地面にぺったりと座り込んで、膝の上に乗せたリスさんをブラッシングすると気持ちよさそうに鳴いている。可愛い!
鳥さんもそんなリスさんを見て楽しそうにしているし、嘴を軽く擦り付けて戯れている。たぶんお互いに仲間意識があるんだろうね。仲良きことは良き!
ところでチャーリーさん、なんだかんだいって結局ブラッシング出来てないよね。本末転倒とはこのことではなかろうか…まあいっか。だってチャーリーさんだし。それに、またブラッシング出来るチャンスもあるかもしれないし。…いや、やっぱり無いかな。
そんな事を考えていると、ベンジャミンさんが来てくれた。
「お待たせノア君。丁度そこでナイデルさんと会って、事情は聞いたよ。君達も災難だったね。でも今後も遠慮することはないからね。アイツに何かされそうになったら容赦なく攻撃するんだよ」
チャーリーさんを一瞥してから鳥さん達を撫でるベンジャミンさん。
さっき僕が教えた事に真っ向から反する内容だけど、鳥さん達は分かった!というように返事をしている。たぶん、気のせいではないだろう。
さて、この後はどうしようかしらん
チャーリーさんにご褒美をあげる気にはなれませんでした←
まあ、機会があれば…いや、無いかな←
今日も読んでくださる皆様に感謝いたします
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