ごごのよてい
少々書き直しました
「ごちしょーさまでちたー」
キキッ
キイッ
きちんと手を合わせてごちそうさまの挨拶をすると、リスさんも同じように手を合わせて鳴いている。可愛い!そして多分理解してるよね、この作法。本当に賢いなこの子達。
「ノア君、今あの馬鹿に雛達の様子を聞いてみたんだけどね、今は眠ってるけど、夕食の時間までには目が覚めるだろうって」
「しょうなの!?」
あの雛さん達、お昼ご飯前に孵ったばっかりなのに、こんなに早くご飯を食べられる体になるの!?すごっ!
「うん。それでね、さっきアルベルト隊長とも話してたんだけど、夕食の少し前に雛達に会いに行こう。その時間ならアルベルト隊長だけじゃなくてジンさんもいてくれるから、より安全に面会出来るはずだ」
確かに。その布陣ならリスさんの安全は確実に担保される。
というか雛さんに会いに行くだけなのになんだろうねこの厳重警戒網は。いや、やっぱり妥当か。だってチャーリーさんだし。
「アルねえしゃま、いいのー?」
「ええ、もちろん。ノアちゃんのこともリス達もアタシがしっかり守ってあげるわ」
パチン!とウインクしてくれるアルベルトさんに思わず拝んでしまった。
隣を見るとリスさんも手を合わせている。本当に賢いな!
というかもしかしなくても、僕の真似をしてるよね。…変なこと覚えさせないようにしないと、そのうち誰かに怒られるかもしれない。ぷるり
「ジンにも連絡入れておいたから、仕事が終わったらここに来てくれると思うわ。だからそれまでここで待ってなさいな。ベンジャミン、貴方も他に仕事がないならいてもいいわよ」
「あい」
「そうですね、僕は一度あの馬鹿の様子を見てきます。雛が眠ってるのなら、無駄な勘の良さを発揮してここに来ないとも限りませんし」
「分かったわ。何かあれば連絡ちょうだい」
「はい。それじゃ行ってきます」
通信端末をひらひらと振るアルベルトさん。ベンジャミンさんと連絡先交換してたんだね。まあ、チョコレート事件以来結構深い付き合いだもんね。そりゃ知ってるか。
アルベルトさんの通信端末を見てみると綺麗にデコられている。こっちの世界でもこういうのあるのね。
パールホワイトの本体にピンクパールやビジューがたっぷりと飾られているけど、けして下品ではない。センスの光るデザインだ。さすがアルベルトさん
テオバルトさんも可愛いの使ってそう。今度見せてもらおう。
「ノアちゃんも、通信端末欲しい?」
じーっと見ていると羨ましいと思われたのか、そんなことを聞かれた。
ん〜欲しいか欲しくないかって聞かれると
「いらにゃい」
僕自身はGPS付きのブザーを持たされてるから保護者の皆さんは僕の居場所を常に把握することが出来る。それに、研究所の外に行くことなんて滅多にない。あったとしても絶対誰か一緒だからね。特に不便は感じてない。まあ、大きくなったら分かんないけど。
自分は14歳の誕生日にケータイを買ってもらいましたが、それまでどうやって生きてたのかさっぱり思い出せません
今日も読んでくださる皆様に感謝します
ありがとうございます




