どうぶつのおべんきょう
「別に構わないぞ」
「へ?」
いいの?
◇◇◇
くるるるる
「おや、もうそんな時間か」
僕の腹時計が正午をお知らせしました。
「ノア君、ジンさんとは食堂で待ち合わせしてるのかな?」
「あい。きょうはアルねえしゃまもいっしょでしゅ」
「それは都合が良いな。じゃあ一緒にお昼ご飯を食べようか。おいチャーリー、お前も来い。拒否権はない」
「そうだな!ノア君を預かる身としてはきちんと親御さんにご挨拶しなければ!」
親御さんって。まあ、間違ってないけど。えへ
「じゃあ行こうかノア君」
「あい!」
◇◇◇
「というわけなんですが、どう思いますか」
「別に構わないぞ」
「そうね。確かにアタシも情操教育にはぴったりだと思うわ」
「ベンジャミン、午前中だけなら邪魔にならないか」
「そうですね。午前中なら僕も付き添い可能ですから問題ありません」
「僕は丸一日でも構わないよ!」
「ノア、行くのは午前中だけ、研究室ではベンジャミンとチャーリーの指示をしっかり守る事。それから観察日誌を付ける事。あと飯の時間と昼寝の時間は守る事。それが出来るなら許可する」
「そうね。ベンジャミンが一緒なら安心ね。それにただ遊びに行くより有意義だし、その方が良いわね」
「どうだノア約束出来るか?」
「あい!」
「よし。ならしっかり勉強させてもらえ」
「あい!」
というわけで、予想外にあっさりと許可が出ました!やったー!
ナチュラルにチャーリーさんが会話からハブられている点については言及しないでおこう。
◇◇◇
「おはよーごじゃましゅ!」
「おはようノア君!さあ、雛達とのめくるめく愛の時間を堪能し「ノア君、こっちにおいで。まずは手を洗おう」
「あい!」
チャーリーさんを遮って僕を案内してくれるベンジャミンさんは今日も黒いオーラを漂わせている。ひゅー!カッコいいー!
「さて、まずは雛の観察からだね。ジンさんに日誌をつけるように言われていたよね?」
「あい!ノートもってきまちた!」
リュックをごそごそと漁って、ノートと色鉛筆を取り出す。
エリックさんが用意してくれたこのノートは、そのまんま絵日記帳である。なんとも懐かしいノートだ。
上半分は絵を描くスペースで、下半分に日付とお天気、文章を書くスペースがある。最後には先生がチェックするスペースもある。
ジンさんとアルベルトさんと相談して、1日2ページを使うことに決めた。
1ページは雛の観察に、もう1ページは動物について調べて書くのだ。
もちろん動物についての講義はチャーリーさんが担当である。
…ベンジャミンさんがいるし、たぶん大丈夫だろう。うん。
絵日記に限らず1週間以上書けたためしがない作者←
今日も読んでくださる皆様に感謝します
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