あらたなであい?2 どうする?
「おひるごはんのじかんだから、いっかいもどりゅね。ごはんたべたら、またくるね」
キキッ
キイッ
「リスしゃんもあぶないかもちれないから、きをちゅけてね」
キキッ
キイッ
リスさんだけになったら親鳥さんが戻ってきたり、攻撃してきたりするかもしれない。
そう思って注意するとしっかりと返事してくれた。
後ろ髪を引かれつつも1度その場を離れる。
リスさんも同じようにちらちらと後ろを振り返りながら僕について来る。
あ、そうだ、一応あの人に相談しておこうかな。
◇◇◇
コンコン
「はーいどうぞー」
「ベンジャミンしゃんこんちわー」
「いらっしゃいノア君」
食堂へ向かう前に立ち寄ったのはベンジャミンさんの研究室だ。
「今日はどうしたんだい?」
「あにょね、しょうだんがありゅの」
「相談?」
「あい。なかにわでね、とりしゃんのすみちゅけたの」
「鳥の巣?相談ってことはもしかして木の上じゃなくて地面に近い所で見つけたのかな」
「あい。たまごあったからリスしゃんといっちょにまってたけど、おやどりしゃんこなかったの」
「なるほど。それはちょっと気になるね」
「…どうちよう…」
「…どうしようか」
僕が何故ここに来たのか、察しの良いベンジャミンさんにはすぐに分かったのだろう。
何をどうするか。正確に言えば、誰をどうするか。
僕とベンジャミンさんの頭に浮かんでるのはきっと、いや確実に同じ人物だろう。
くるるるる
「おっと、もうそんな時間か。とりあえずこの話は昼食をとってからにしようか」
「あい」
僕のお腹が正午をお伝えします。
◇◇◇
「中庭で鳥の巣を見つけた?」
「あい」
「親鳥が戻って来る様子がないらしくて。それでアイツを召喚するかどうか悩んでるんですよね」
「アイツか」
食堂の入口でジンさんと合流して、ベンジャミンさんと3人でお昼ご飯を食べる。
話題は当然、先ほど見つけた鳥の巣のこと。
そしてジンさんも察しが良い。実に微妙な顔をしている。
イワンさんの絶品ご飯を味わうには似つかわしくない話題である事は否めない。けれど人命いや、鳥命がかかっている。決断は早い方がいいだろう。
あの人の出番はあるのか、はたまた無いのか←
今日も読んでくださる皆様に感謝いたします
ありがとうございます
追記
お見舞いの言葉をくださった方、読んでくださっているでしょうか
無事回復いたしました
これからも拙作をどうぞよろしくお願いします




