スイーツかくめい☆むちぷにとろりんみたらしだんご7
バットに並べられてるのは、それぞれお焦げ加減の異なる串団子ちゃん達。
僕の好きなほんのりお焦げちゃんに、玄人好みのしっかりお焦げ。
「よし、それじゃあノア、仕上げを頼む!」
「あい!」
常温まで冷ましたタレをお団子めがけてたっぷりとかける。
タレの海に浮かぶお団子を、串を持ってぐるぐると回してタレをしっかり全体に絡ませる。
串を動かすたびに半透明のタレが光を反射して、キラキラとお団子が輝く。
十分にタレが絡んだら、お皿へと移す。
冷やしておいたお団子ちゃんは深めのお皿に盛り付けて、これまたたっっぷりとタレをかける。
よし、これで!
「みたらしだんごかんしぇー!」
「「「おおー!」」」
「キャー!」
みたらし団子の乗ったお皿をイワンさんとジンさん、アルベルトさんがテーブルへ運び、クリスさんがお茶を入れてくれた。もちろん、緑茶だ。
僕?僕は良い子で座ってます。
さあさあ皆さん、用意はいいですか?いいですね?それではご一緒に!
「いたらきましゅ!」
「「「「いただきます!」」」」
串を持つとたっぷり絡ませたタレがつう…と糸を引いてお団子とお皿を繋ぐ。
ぷつりと糸が切れてもまたすぐにタレが滴る。
タレが落ちる前にぱくりっと口へと運ぶ。
「おいちー!」
「「美味い!」」
「「美味しい!」」
まず感じるのは濃厚なタレの味。ねっとりとした甘さとほのかな塩気が舌に絡まり、ほっぺたの内側をきゅんとさせる。
そして歯を押し返すお団子の弾力。ぐいんと串から引き離し、もぐもぐと噛みしめる。もちもち、むにむに、ぷりぷり。まるで吸い付くような食感に思わず笑みが浮かぶ。
「タレだけを味見した時とは全く違う!みたらし団子は今、団子と合わせることで完成した!」
「美味い!美味すぎる!」
「ん〜!このタレ本っ当に美味しいわー!それにこのお団子の食感!最っ高!」
「このお焦げも美味しいですね!ほのかな香ばしさとタレの甘さが相まってすごく美味しいです!」
皆夢中で食べて手や口元がタレで濡れているけど、お構いなしだ。
みたらし団子はどんどんと減っていく。
串団子が無くなって、ようやく冷静になったみたい。
そそくさと手や口元をおしぼりで拭っている。
けど視線はもうひとつのみたらし団子に釘付けだ。
タレはほとんどお皿の底に流れてしまっている。
トップのお団子はまるでうっすらとお化粧しているよう。
爪楊枝をお団子に刺すと、冷やしたおかげでしっかりと締まっているのが分かる。
ゆっくり、むにりんと沈む爪楊枝に期待が高まる。
それでは2度目の
「いたらきましゅ!」
「「「「いただきます!」」」」
ようやく試食!
今日も読んでくださる皆様に感謝します
ありがとうございます




