まつりのためのそのご!8
ちょっとだけ編集しました
シャリシャリもぐもぐ。蜜たっぷりのうさちゃんリンゴを味わう。やっぱりこっちの世界の果物って本っっっ当に美味しい。うまうま
うさちゃんリンゴはあっという間にお腹の中へ消えていった。
「ごちしょーさまでちた」
きちんと手を合わせて、ご馳走でした。
さて、それではベンジャミンさんのところへ行かなきゃ。
「またベンジャミンの所に行くのか」
「あい。いしょがないとおまちゅりにまにあわなくなっちゃうの」
お祭りスイーツの総監督としてはね!そうそう休んでなんていられなくってよ!
「分かった。晩飯の時間に迎えに行くから、しっかり仕事してこい」
「あい!」
ジンさんとエリックさんに見送られて、ベンジャミンさんの研究室を目指しぽてぽてと歩く。廊下は走っちゃいけません。
◇◇◇
「ベンジャミンしゃーん。おしょくなりまちた」
「おやノア君来てくれたのかい。今日はもうお手伝いはよかったのに」
いえいえ、そういうわけには行きませんよ。お祭りスイーツの総監督としてはね!
「ふふ、なら遠慮なく頼らせてもらおうかな」
どんと来い!
ベンジャミンさんはバナナにかけるチョコレートの準備をしていた模様。
作業台の上には卓上コンロと製菓用のチョコレート、生クリーム、その他にも道具が色々と乗っている。
「それじゃあ一緒にチョコレートをかける作業をしていこうか」
「あい!」
卓上コンロの上のお鍋にチョコレートと生クリームをぽいっ。ヘラで丁寧に混ぜ混ぜ。
この作業はベンジャミンさんが担当。火というか、熱源を使うからね。火傷注意報でございます。
溶かして、少し冷ましたチョコレートをお玉ですくってバナナにかけるのが僕の担当。
足の付いた焼き網みたいな道具が用意されてるので、チョコレートをかけたバナナはそれを利用して、立てて保管。網の下にはバットが置いてあるから垂れたチョコレートで棚を汚す心配はありません。ドヤァ
しかしお祭りがあるのは明後日だというのに、それまでチョコバナナ保つのかしらん?
と思ったら、余裕で大丈夫らしい。
生の食材だけでなく、皮を剝いたり、実がむき出しの食材も、そのまんま新鮮な状態を維持出来る魔工品があるんだって。目には見えないシールドみたいな原理らしい。よく分かんないけど。
まあ、便利なのは間違いない。気にしない気にしない。
向こうの世界にあるほとんどの物だって原理は分かんなかったし。
午前中に皮を剥いた大量のバナナちゃんたちを保管室から出して、1本1本丁寧にチョコレートをかけていく。雑な仕事は許しませんよ!
それにしても、美味しそう…じゅるりってイカンイカン。集中集中。
しかし、保管室からバナナを出してくるのも、チョコレートを用意するのも、チョコレートをかけたバナナを保管室に戻すのも、ベンジャミンさんがしてくれる。僕の仕事はチョコレートをかけるだけ。…総監督の名が泣いちゃわないコレ?お手伝い程度の仕事じゃないコレ。
と思ったけど、まあ自分が出来る事をしっかりとやろう。
フンスと気合を入れてチョコレートをかけていく。
…やっぱり美味しそう…じゅるり
実は明後日に迫っていたお祭り
しかし現実には何日後になるのやら←
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