スイーツかくめい☆てんしのわっかドーナツ1
すべての種を絞って出来上がった油を成分分析できる魔工品にかけて細かくメモをとるカルロさん。
そして作業を邪魔しないように大人しく座っている僕。
一通り仕事を終えたカルロさんは僕の方をふり返ってにっこり笑った。
やだデジャブ。
「それで?何が聞きたいのかな?」
待ってましたその質問!
とはいえ、少々厚かましい内容なんですが、遠慮なくのっからせてもらおう。
「できあがったあぶりゃ、どうしゅるのー?」
「ん?これ?これはデータ集めるのが目的だからね。成分分析が済んだら全部厨房に預けてるよ。まあ、押し付けてるとも言うけど」
「ほんとでしゅか!」
ニヒヒと笑うカルロさんの言葉にがっつり食いつく僕。
その様子にちょっと驚いた顔をしている。
「うん。僕には扱えないからね。纏めて厨房に運んで、そのまま調理に使ってもらってる」
つまり、厨房の食材予算に影響が少ない、限りなく元手タダに近い油があるということですね!
それなら遠慮なく油が使える!
「もしかして、油にも興味があるのかい?」
「あい!あぶりゃいっぱいちゅかうスイーツありましゅ!」
「本当かい!?」
「あい!」
「スイーツはどこだ!」
そこに突如現れたイワンさん。
イワンさん本当にどこにでも現れるな!?スイーツを感知する超能力でも芽生えた?
「なんとなくスイーツの気配を感じてな。で、あるのか?新しいスイーツ!」
「あい!あぶりゃちゅかって、ドーナちゅちゅくりましゅ!」
◇◇◇
ドーナツ。それは天使の輪っか。
ひと口食べれば、空も飛べちゃうようなスイーツ。
砂糖だけのシンプルなものから、グレーズをかけたもの、チョコレートに浸したもの、スライスしてクリームを挟んだり、生地にココアパウダーや抹茶パウダーを混ぜたものなんかもある。アレンジは無限大だ。
お皿に山盛りにのせたり、箱にみっしり隙間なく詰めたりした日にはもう!もう!
語彙力に影響が出るほど素晴らしいスイーツなのです!
それでは早速作りましょう!
基本的なドーナツの材料は小麦粉、ふくらし粉、卵、バター、牛乳、砂糖、そして油でございます。
まずは下準備。
小麦粉とふくらし粉を合わせてふるっておく。
バターは湯煎にかけて溶かしておく。
ボウルに卵を割り入れてよく混ぜてときほぐす。
砂糖と牛乳を加えて、その都度よくかき混ぜる。
溶かしバターを加えてよく混ぜる。よ〜く混ぜる。
ヘラに持ち替えて、小麦粉を加えてさっくり混ぜる。練らないように注意すること。
生地が出来たらキュウちゃんに預けてしばしオヤスミ。
生地が冷えたら、麺棒で伸ばす。
ここでいよいよ型抜きです!
でも今はドーナツ型がないから、コップと丸いクッキー型の二刀流でいきます!
生地がくっつかないように、コップの口とクッキー型に粉をはたいておく。
まずはコップでかぽりと生地を抜く。
お次は中央をクッキー型でくぽりと抜く。
中心部分はそのまま揚げるので置いておく。
ドーナツ作りでは、この型抜き作業が1番好きだ。
輪っかが増えていくにつれて、テンションもドンドン上がっていきます!
それではいよいよ油さんの出番です!
適温まで温まったら、ドーナツ生地をそっと入れる。
表面がきつね色になってふっくらしてきたら、そっとひっくり返す。
両面がからっと揚がったら、軽く油をきって、お砂糖の海にダイブ!
全体にお砂糖がしっかりついたら
「ドーナちゅかんしぇー!」
「「おおー!」」
ド田舎在住の自分にとって某ドーナツ店は夢の国以上に憧れの場所なのであります
いつか行ってみたい
そして端から端まで大人買いしてみたい…!
今日も読んでくださる皆様に感謝します
ありがとうございます




