スイーツかくめい☆かじゅう100パーセントちゅるるんゼリー1
お豆を煮て、放置して、煮て、放置して。
いよいよ本日3日目でございます!
◇◇◇
「野菜がスイーツになるなんて不思議ね〜」
「あんこだって種子から出来てるから、不思議はねえだろ」
「そう言われればそうね」
バットに広げられ、十分に冷めた豆を前にして、わくわく顔のジンさんにアルベルトさん。
何故なら今日は2人にもお手伝いを頼んでいるから。
「ノア君の知識には本当に驚かされますね」
「本当にな!」
砂糖の袋を開けながら言うクリスさんとイワンさんも楽しそう。
いやいやそれほどでも〜。えへ
「よし、じゃあ仕上げといくか!」
「あい!おねがいしましゅ!」
「せーの!」
イワンさんとクリスさんが袋をひっくり返すと、砂糖がドザーッ!と音を立てながら出てくる。
そして調理用手袋をはめた僕とジンさんとアルベルトさんがわっさわっさとかき混ぜる。
「ノア、こんなもんでどうだ?」
「こっちも見てもらえる?ノアちゃん」
「ふたりともイイかんじでしゅ!」
ムラが出ないように、全体に砂糖が行き渡るようにしっかりと混ぜたら
「あまなっとうかんしぇー!」
「「「おおー!」」」
「キャー!」
いえ〜い!と両手を上げてハイタッチを促せば、皆応えてくれた。
さあ、それでは試食といきますか!
まずはイチオシ金時豆ちゃんから。
爪楊枝でぷすりと刺して
「いたらきましゅ」
『いただきます』
ぱくっとな。
「おいちー!」
『美味しい!』
うんまぁ〜い!しっかり蜜の染み込んだお豆に、少しおいたおかげで砂糖が馴染んでる。
ん〜、あんことはまた違う味わいで良き。うまうま
「ところでノア、こっちの蜜はどうするんだ?捨てるのか?」
「だめぇ!」
なんて恐ろしい事を言うのだ!
砂糖とお豆の旨味がたっぷり溶けた煮汁を捨てるだなんて罰当たりな!
「イワンしゃん、ゼラチンくだしゃい!」
お鍋に残った蜜はざるで濾して、残った細かいお豆や皮を取り除く。
そしてゼラチンを加えて型に流してキュウちゃんにバトンタッチ。
「ゼラチンにテリーヌ以外の使い道があるなんて思いつかなかったなぁ」
「ノア!もしかしてコイツは果汁なんかでも使えるんじゃないのか!?」
お、さすがイワンさん!気づきましたか!
「あい!かじゅーにゼラチンいれて、かためるスイーツは、ゼリーでしゅ!」
「食材庫行ってくる!」
言うが早いかイワンさんがダッシュで厨房を出ていった。
降って湧いた新しいスイーツに皆大盛りあがり。
クリスさんはテキパキとミキサーや型を用意している。
そこにイワンさんが戻って来た。
「今日はこの3種類しかなかった」
残念そうに言うイワンさんが持ってきてくれたのはオレンジと桃、そしてぶどうだった。
はからずもゼリーの代表的な果物ばかりだ。運がいいね。日頃の行いがいいからかな!ん?何かなその目は?
と、言ってる間にイワンさんとクリスさんがそれぞれ皮を剥いてミキサーにかけている。素早い。
僕が説明しなくても、何となく作り方が分かるみたいだ。スイーツ作りに慣れてきた証拠だね。
全部ミキサーにかけずに実も少し残してある。
ミキサーを止めたら1度ざるで濾す。
ゼラチンを混ぜたらもう1度ざるで濾して、カップに静かに注ぎ入れる。
残してあった実も忘れずに入れて、キュウちゃんにバトンタッチ!
「1度にこんなにスイーツが出来るなんて!」
「楽しみだな」
ジンさんとアルベルトさんは終始ご機嫌だ。
イワンさんとクリスさんは次はどんなゼリーを作るかで盛り上がってる。
僕はりんごがいいと思います!
缶詰から少しだけシロップをとり、ゼラチンを加え、それをまた缶詰に戻す
という非常に非道なゼリー作りをしたことがあります
仕上がりについてはノーコメントとさせていただきます←
今日も読んでくださる皆様に感謝します
ありがとうございます




