スイーツかくめい☆かんしゃをこめてベリージャム
スイーツ作りに置いて重要なのは、技術よりも素材の質である。
つまり!多少技術が荒くとも、素材がそれをカバーしてくれるのであ~る!
そしてこちらの世界では、僕が知る最高級レベルの素材が子供のお小遣いで買える!
プラス無料で、しかも大量に手に入るベリーを使って作るスイーツ、それはジャム!
レモンカードを作った時からずっと作りたかったんだよねジャム。
というわけで、ジャム作りいってみよー!
◇◇◇
ジャムの材料は果物と砂糖とレモン。これだけ。
作り方も簡単。煮るだけ。
まずは摘んだベリーを粗めに潰す。
今回は全部混ぜてミックスベリージャムにしよう。
潰したベリーと砂糖、レモン果汁をお鍋にぽいぽい入れちゃう。
ベリーそのものの甘さを活かすのに、少しだけ砂糖を控えめに。少しだけね。砂糖を減らしすぎると保存性が下がっちゃうから。
煮汁が出てきたら、少し火を弱めて、ふつふつとするくらいの状態をキープする。
灰汁が出てくるので、丁寧に取り除く。
あとは焦げないように混ぜながら煮詰める。
「ソースにするのに酒や胡椒使うんだから、砂糖を使わない道理はないよな」
「だから言ったでしょうお師匠様、ノア君の発想力には敵わないって」
「めちゃくちゃいい匂い!」
「うまそー!」
美味そうじゃなくて、美味いんだよネイト君!
「これ以上煮るとたぶん固くなるな」
そう言って火を落とすグレゴリーさん。
さすがお師匠様。僕が何も言わなくても火を止めてお鍋を下ろした。
「それじゃあ味見といくか」
「「「やったー!」」」
ニヤリと笑うグレゴリーさんの言葉にスプーンを持って突撃する僕とトーリー君とネイト君だった。
そんな僕らを見てクリスさんはくすくす笑ってる。
こういうのっていいよね。皆でワイワイ騒ぎながらスイーツ作りをするって。
全員スプーンでジャムを掬って、せーのでぱくり
「おいちい!」
「美味い!」
「美味しい!」
「「うまー!」」
「ねっとり濃厚な、それでいて上品なベリーの甘味が口いっぱいに広がってたまんねえなこれは!」
「それに数種類のベリーの複雑な香りとうま味が感じられます。これは色んな組み合わせを試したくなりますね」
「「うまー!」」
うんうん!クリスさんの言うとおり。使う果物の種類や割合など、パターンは無限にある。けど、それはまた今度ね。
「パンに塗るのが1番美味いだろうな」
「ロールケーキの芯にしても美味しいと思います」
「ぎゅーにゅーやこうちゃにいれてもおいちいでしゅよ」
「「なるほど」」
「トーリーしゃん、ネイトしゃん、おこじゅかいで、おしゃとうかって、ジャムちゅくって、そりぇでおこじゅかいかしぇぐといいでしゅ」
「「え」」
「おいおいちびっこ、いくら何でもそれは駄目だろ!」
「大丈夫ですよお師匠様、よくある事なので」
「は?よくある?」
「はい。ノア君が出先でスイーツの材料を見つけて作る事は珍しくないんです。それにノア君はレシピを公開することを躊躇しません。というより、積極的に広めたいと思ってるんですよ」
そうだね。ナイデルさんの実家とリンクスの実家とドミニクさんの工房と今のところ百発百中、外出先で新作スイーツ作ってるね。
「はあ~…ちびっこ、お前さんなかなかやるな」
参った、というようなグレゴリーさんの顔を見て内心どや顔の僕。
だって美味しい物は皆で食べたいじゃない。
そしていつかこの世界の料理人さんが新しいスイーツを作ってくれるかもしれないじゃない。
それを食べるのが僕の夢なのです!
「1度研究所に報告して、研究チームで細部を詰めないといけないんですけど、このジャムならすぐに公開許可が出ると思います」
うんうん。経緯を話せば、優しいおじいちゃんならすぐにオッケーくれるだろうし、なんなら販売までの諸々も手伝ってくれると思うよ。
それはそれとして、ジャムだけっていうのも寂しいよね。
何かもうひとつ欲しいなぁ。
今は冷凍フルーツがあるので、季節問わずジャムが作れるようになりましたね
量も甘さも思い通りの物が作れるって幸せですよね
いい時代になりました
今日も読んでくださる皆様に感謝します
ありがとうございます




