さとがえり3
レクリエーションルームの一角はふかふかのラグが敷いてあり、裸足であがるようになってる。いわゆるキッズスペースだね。
そこにティミー君と向かい合わせに座ってボールをコロコロ転がして遊ぶ。
キャーキャー言って喜ぶティミー君は本当に可愛い!
僕含め全員がでれでれになってる。
赤ちゃんの顔も見せてもらった。どこもかしこも小さくて、ぷくぷくしてる。可愛い!
ライラちゃんの手に指を近づけるときゅっと握られ、意外な力強さに感動した。
そうして遊んでいると、誰かが部屋に入ってきた。
「ただいまーってあれ、クリス兄がいる。久しぶりー」
「お?クリスが帰ってきとるんか」
「おかえり。それとただいまグラン、タイタンじいちゃん」
「おかえりー。その子は?新入り?」
「ううん、この子は研究所の子。ノア君だよ。ノア君、紹介するね。こっちはグラン、大工を目指してる弟だよ。それとタイタンじいちゃん。元大工で、色々教えてくれるんだ。それとワーズじいちゃんと一緒にうちの手入れをしてくれてるんだ」
「はじめまちてーぼくノアでしゅ。よろちくおねがいしましゅ」
「俺はグラン、よろしくな。つーか僕ってことは男かよ、全然見えねぇな。変なオッサンとかに近づいちゃ駄目だぞ。1人で出歩くのもな。どっか行くときは絶対大人と一緒じゃないと駄目だぞ」
「そうだぞボウズ、知らない奴に声かけられたり、美味いもんやるって言われてもついてっちゃなんねえぞ、タイタンじいちゃんと約束しような」
「あい。わかりまちた」
グラン君はけっこう体格がいい。固そうな髪の毛がツンツンとたってる。目付きは鋭いしヤンチャそうな見た目だけど、言動はいたってまともだ。
タイタンさんも、髪は白いけど姿勢も体つきもいいし、まだまだ現役に見える。
それはそれとして、やっぱり僕って女の子に見えるのね。ミモザさんといい、ドミニクさんといい…
僕だってれっきとした男の子なんだから、おっきくなったらちゃんと男らしくなるはず。…そのはず。
一抹の不安にちょっぴり涙が出そうになる。
「みんな、もうすぐご飯できるよーって、あれークリス兄ちゃん、帰ってたのー?」
「えー!クリス兄ちゃんいるの?」
おお、続々と人が集まってきた…。
「ただいまトーリー、ネイト。先に言っておくよ、この子はノア君、研究所の子だよ。っていうか、今日お客さんと一緒に帰るってじじ先生に手紙出しといたんだけど、聞いてない?」
「聞いてないよ…またじじ先生は…」
「ほほ、皆びっくりしたでしょう」
「じじ先生!」
またまた人が入ってきた。
長く伸ばした白髪をひとつに束ねたおじいちゃんだ。
先生ってことはここを運営してる人なのかな。
「確かにびっくりしたけど、そういうことは言ってよじじ先生」
「相変わらすサプライズ好きなんだから。ただいまじじ先生」
「ほほ、おかえりクリス。それとようこそノア君。私はここの院長のガトーです。皆にはじじ先生と呼ばれてます。ノア君もどうぞそう呼んでください」
「あい。じじしぇんしぇー。ぼくノアでしゅ。よろちくおねがいしましゅ」
「ほほ、こちらこそ。さあ皆さん挨拶はこのくらいにして、食事にしましょう。久しぶりのグレゴリーの料理ですよ。サラとアニーも首を長くして待ってますよ」
おお!お師匠様の料理!それは是非ともいただきたい!
遠慮?今はそんなの宇宙の彼方ですとも!皆で食堂へレッツゴー!
サブキャラの多さにどうしたらいいのかと頭を抱えつつあります←自業自得
今日も読んでくださる皆様に感謝します
ありがとうございます




