キュウちゃんのパパさん3
食べたいだけ食べて苦しくなったお腹を擦りながらドミニクさんの淹れてくれたお茶をいただき、ほうっと息をつく。
「ドミニクしゃん、このりょくちゃ、どうやってちゅくってりゅんでしゅか?」
「お、緑茶が気に入ったのか。なかなか見どころがあるな嬢ちゃん。よし、作り方を見せてやるから、こっちに来な」
嬢ちゃん…うん。今この場において僕は可愛いオンナノコです。
「俺は東の出でな、向こうじゃ緑茶の方がポピュラーで紅茶のほうが珍しいんだ。こっちに来てからその事知ってな。で、調べてみりゃ緑茶も紅茶も元は同じ葉だっていうからよ、自分で作るようになったんだ」
「ほへ~そうなんでしゅか。べんきょうになりましゅ」
「おう。で、作り方だがまず摘んできた葉をこの魔工品に入れて蒸す。その次はこっちの魔工品に移す。この魔工品は蒸した葉を自動で揉み合わせながら乾燥させる事が出来るんだ。で、乾燥した葉を粉末にすると、緑茶の出来上がりだ」
順番に説明しながら実物を見せてくれた。
出来上がった茶葉は透明のガラス瓶に詰めてある。
いくつか並んでる瓶の中に一際色の濃い物がある。
「ドミニクしゃん、こっちのは?」
「おお、そっちのは揉まずに乾燥させた葉だ。思いつきで作ってみたが、色の通り緑茶と比べると大分味が濃くてな。もて余してるんだよ」
なるほど。これはもしかして、もしかするかも。
「あじみしたいでしゅ」
「おいおい嬢ちゃん、こいつはかなり苦いぞ」
「ノア、もしかしてスイーツが作れるのか?」
「なんだと?これでスイーツが作れるのか?」
「かのうしぇいだいでしゅ」
という訳でイワンさんも一緒に味見タイム。
ぺろり。
「うええ~いあい~」
「ああほら言わんこっちゃない!ほれ茶飲め」
うえぇ~想像以上の苦さ。しかし間違いない。これは抹茶だ!あ、ドミニクさん、お茶のおかわりお願いします。
「おお、確かに濃いな。どうだノア使えそうか?」
「いけましゅ!こりぇであたらしいスイーツがちゅくれましゅ!」
「本当に作れるのか?これでか?というか、嬢ちゃんが作るのか?」
「まあ見ててくれドミニクさん、ノアの舌と発想は凄いぜ」
「はぁ〜こんなちびっこいのにやるなぁ嬢ちゃん。ああ、それとさん付けは止めてくれ。ケツが痒くなる」
「なら俺のこともイワンで頼む」
ドミニクさんは半信半疑のようだ。
確かに抹茶そのものを、それだけで楽しむのは難しい。
しかーし!抹茶といえばチョコレートと同じく非常に汎用性が高い、優秀な子なのだ!それを証明しようじゃないか!
「ドミニクしゃん、ぎゅーにゅーとしゃとうありましゅか?」
「砂糖はあるが牛乳はねえな。買ってくるか」
「いやドミニク、その必要はねえ。こんなこともあろうかと思ってな、牛乳以外にも色々持ってきてあるぞノア!」
ドドン!と出されたのは牛乳に始まり砂糖、卵、小麦粉、バター、蜂蜜、生クリームにココアパウダーまである。
「さしゅがイワンしゃん!」
こんなこともあろうかと思ってたのね、イワンさん。ヒュー!かっこいいー!
ではではさっそく作りましょうか。
抹茶スイーツ第1段は、お手軽抹茶ラテでございます!
自分が子供の頃に比べると抹茶スイーツもずいぶんと市民権を得ました
昔いただいた抹茶テリーヌは大変美味でした
あれはいったい何処の誰にいただいた物だったのか←
皆様は何かお好きな抹茶スイーツございますか?
今日も読んでくださる皆様に感謝します
ありがとうございます




