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ぼくのなは

「「ブフッ」」


イケメン2人が吹き出した。

そんなに面白かったかね僕の渾身のボケは。

笑って貰えればボケた甲斐もあるというものですとも。

…ボケたつもりはなかったけどね。


「クク、ああ、末長くよろしくな」


「もちろん、アタシとも末長く仲良くしてくれるわよね?」


ジンさんとアルベルトさんの2人にからかわれるが、気にしないもんね。気にしないったらしない。


「あともうひとつ。チビ、お前の名前だが」


「ぼくのなまえ?」


そういえば記憶喪失中の体の身なんだった。

いや、あの白い部屋以前のことは覚えてないからあながち嘘でもないけども。

ご飯のこと以外すっぽ抜けたり我ながらポンコツぶりがひどい。生まれつきかしらん。


「いつまでもチビって呼ぶ訳にはいかねぇからな。だから、これからはお前をこう呼ぶ。"ノア"」


「ノア?」


「ああ。古い言葉で自由という意味だ。…嫌か?」


自由。

そうか、僕は"自由"なのか 。

顔が緩むのが自分でも分かる。


「イヤじゃないでしゅ!ぼくはノアでしゅ!」


全力で返事をするとジンさんも笑ってくれた。


「イイ名前じゃない。ジンにしては考えたわね」


「どういう意味だオイ」


「ふふふ、よかったわね、ノアちゃん」


「あい!ありがとごじゃいましゅ!ジンしゃん!」


「ああ、気に入ってもらえて何よりだノア」


名前を呼んでもらえるのがこんなにも嬉しいなんて知らなかった。

嬉しすぎてニヨニヨしてしまう。くふふ。


「さて、ノアちゃんの今後についてもう少し具体的な話をするわね。今晩はここで寝て、体調に変わりがなければ、明日からはジンの部屋で寝ることになるわ。ノアちゃん用の歯ブラシや洋服なんかは用意しているところだから、少しの間だけ我慢してちょうだいね。それからジンが仕事してる間は、基本的にアタシとここでお留守番してもらうわ」


「あい。おせわになりましゅアルねえしゃま」


「ええ!任せてちょうだい!全力でお世話しちゃうわよ~ウフ、ウフフ、ウフフフフフフ」


「オイ、アルベルト、てめぇノアに変な真似するんじゃねえぞ」


ジンさんがビキビキと青筋立てて睨んでるけどやっぱりアルベルトさんには効かないみたい。

てゆーか変な真似って何?何なの?ヤダコワイ。


「ここが忙しくなった時は、別の部屋に行く事になるけどまぁそれはその都度決めましょう。他の研究員や職員についても追々ね」


ジンさんを無視したまま話を続けるアルベルトさんっぉぃ。


「取り敢えずはこんなとこね。何か聞きたい事や分からない事はあるかしら?」


「んっと、きょうはここでおとまりして、あしたからジンしゃんのおへやにいって、ジンしゃんのおしごとちゅうはここでアルねえしゃまとおるしゅばんして、なにかあったときはそのとききめて、ほかのひとたちとごあいさつしゅるのはすこしずつでしゅか?」


「ええ、完璧よ。ノアちゃんたら可愛いだけじゃなくて賢いのね!凄いわ!」


ふひひ。褒められましたよ。

もっと誉めてくれてもいいですよ!可愛くて賢いノア君を!


異世界2日目にして名前と住む場所、保護者を得た。

これで僕の今後は安泰だ。枕を高くして眠れる。

まあ昨日から遠慮なく寝てるけど。図太さも生まれつきかしらん。



ようやく主人公の名前が決まりました。今後ともよろしくお願いいたします。名前を呼んでくださる皆様、今日もありがとうございます。

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