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ゆめからさめたら

サンタさん(偽)はサンタさんじゃなかった。

夢の中でくらい夢を見せてくれても良くない?

子供には夢が必要なんですよ。あとご飯も。(2回目)

微妙な気分で目覚めると今度はちゃんとジンさんとアルベルトさんがいた。

よかった。これでまた2人がいなかったら確実に泣いていたし、なんなら下着の危機だった。それこそ悪夢だ。本当によかった。


「起きたかチビ」


「おはようおチビちゃん」


「おぁよーごやましゅジンしゃん、アルねえしゃま」


ああ、寝起きも相まってますます呂律が回らにゃい。


「ふふふ、寝ぼけてるのも可愛いわね~。でも、しっかり起きないとご飯が食べられないわよ?」


ご飯だとう!それは起きねば!夢のサンタさん(偽)よりも現実のカロリーだ!


「おはようごじゃいましゅ!」


もう一度元気によい子のご挨拶をする。ジンさんの生ぬるい目は見ないもんね。


「現金なヤツだな。ほら、顔洗って歯を磨け。飯はそれからだ」


ジンさんに抱上げられ隣室へ入ると洗面台がいくつか並んでいる。そこに置いてある真新しい歯ブラシとコップ。


「このサイズじゃ使いづらいだろうが、しばらく我慢してくれ。お前用の物は直に届く」


「あい」


と、しっかり返事はしたものの。む、難しい。

歯ブラシのサイズが合ってないのもそうだけど、自分の体なのにうまく動かせない。体が縮んだ弊害をこんなところで知るとは。

もだもだしていると見かねたジンさんが手伝ってくれた。やだイケメン。てゆーかパパン。

救世主の称号に続きパパの称号もついてしまった。

ジンさんの好感度が止まる所を知らない。

ところで。洗面台には当然、鏡があるのだが、そこに写るのは3~4歳くらいのすんごい美少年いや美幼児だった。

ウソでしょこれが僕?めちゃくちゃ可愛いじゃん!顔だけで生きていけそうなレベルじゃん!

出会う人皆僕の虜になっちゃうんじゃない?てゆーか犯罪者釣りまくっちゃうんじゃない?いや本気で。

まじまじと自分の顔を見つめながらそんなことを考えてる間にジンさんによって諸々を済ませてもらった。

ベッドへ戻るとアルベルトさんが食事の用意をしてくれていた。


「おかえりなさい。準備出来てるわよ」


「ありがとござましゅアルねえしゃま」


「どういたしまして。さ、召し上がれ」


「いただきましゅ!」


今日のスープちゃんも美味しそう!ていうか美味しい。見ただけで分かる!

小さなパンとオレンジっぽい果物もついてる。

昨日はコンソメっぽい感じのスープだったけど、今回はポタージュっぽいスープだ。とろりとした食感が最高です!うまうま。パンはふわもち、果物もめちゃくちゃ甘くてジューシー。最高です!


「はふぅ。ごちそうしゃまでしたぁ」


「残さず食ったな、偉いぞ。…あー、チビ、お前の今後についてなんだが」


「う?」


僕の今後ですとな?

…いや、忘れてたわけじゃないですよ?

ここに来てから色々有りすぎてキャパオーバーで美味しいご飯のこと以外頭から抜けてたとかそんなことはケシテナイデスヨ。


「まずここについてだが、ここは国立研究所っつって、お前がいた森について色々調べる所だ」


そういえば初めてジンさんに会ったとき、研究所とか言ってたな。

てゆーかあんな恐ろしい生き物がいる森を調べるとか怖すぎでしょ。危険が危ないよ。いや、だからこそ、なのかな?


「ここにいるのは研究者と、俺やアルベルトのように研究者をサポートをする人間だ。本来は関係者以外は出入り出来ないんだが、お前の滞在許可が出た。だからこれからはここで過ごすことになる」


なんだとう!?関係者以外~のあたりで一瞬気を失いそうになったけど持ちこたえた!頑張った、僕!偉いぞ、僕!


「ほ、ほんとでしゅか?」


「ああ。お前の面倒は俺がみる。俺がお前を守ってやる」


イケメンに真顔でそんな台詞を言われたらそんなの、ほ、惚れてまうやろぉぉぉ!!


「お前が、自分で自分の生き方を決められるようになるまで、俺がお前を守る。お前を傷つけたり、一人にしたりしない。約束する」


かっこよ!かっこよ!!惚れてまうやろ!!


「しゅ…」


「しゅ?」


「しゅえながくよろしくおねがいしましゅ」


一瞬時間が止まった。



「危険が危ない」の言い回しはわざとですが、実際には使ってません大丈夫です。ご心配くださるであろう読者の皆様に感謝します。今日もありがとうございます

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