ムチゼニーおじさんムチ!
「ムチムチムチ、ムチゼニーのおじさんムチよ。ムチちゃん、元気にしていたムチか?」
「ムチゼニーおじしゃん、ムチちゃんはいつだって元気ムチよ!」
今回の助っ人、ムチゼニーおじさんムチ。ムチゼニーおじさんはこの大陸にある商業ギルドの大幹部をやっているとってもえらい人ムチ。
それに、ムチゼニーおじさんはとーちゃんやムッチーノ先生と同じ大戦の英傑ムチ。鋼糸を使って敵を細切れにする姿は本当につよつよムチ!
「さて、ワイも暇やないさかいな。本題といこか。はよう説明してやムチ」
「わかったムチ。今回のシノギは儲かるムチよ。ずばり"鉄鉱石"とその"加工業"ムチ!」
「ほうほう、産業の要にして戦略物資やないかムチ。なんぼぐらい儲かるんや?」
乗ってくれたムチ。ムチゼニーおじさんとの交渉は手強いから気が抜けないムチ。
「残っている鉱石を持ってきたムチ。ムチちゃんの目から見てもなかなかの質ムチよ!」
村長さんが鉱石をムチゼニーおじさんに見せたムチ。お、いい反応ムチね。
「こいつは大きなシノギの匂いがするムチねえ……」
「そうムチでしょう」
「で、何か困りごとがあるムチな?」
「ずばり、坑道の安全確保と将来を見据えた技術者の誘致ムチ!」
「続けるムチ」
ムチゼニーおじさんが本気で話を聞く気になったムチ。気合を入れるムチ!
「まず、この鉱山は地盤が弱くて採掘できないところが多いムチ。探知の生活魔法によると採掘量は大陸屈指、品質は見ての通りなのに指をくわえているのはもったいないムチ。だからムチちゃんは土に働きかける生活魔法で坑道を強化して、採掘できる場所を増やしたいムチ。ムチちゃんだけだと人手が足りないので、土の属性がそこそこ使える人材を手配してほしいムチ!」
「なるほどムチな」
「それでそれで、ムチちゃん、医療スキルとマージムチ先生に教わった肺洗浄の微風で働く人の健康もケアしたいムチ。美味しい料理も振る舞いたいムチ!」
「そうムチな。ムチちゃんは医療スキル持ちだし、料理もとっても上手ムチな──続けるムチ」
「でも、山はいつか枯れるムチ。山が枯れても加工業を育てておけば、それでみんなご飯が食べられるムチ! だから優秀な技術者──できればドワーフさんに来てもらって、その場で取れた鉄鉱石を商品に加工するところまで持っていきたいムチ!!」
ムチゼニーおじさんは目を閉じて集中しているムチ。
おそらく頭の中で算盤を弾いているムチね。
「ムチちゃん、おおきにムチ!」
「え?」
「いやー、商業ギルドで最近鉄の流通量が減っているのが問題になっていたムチよ。ムチちゃんの提案は渡りに船だったムチ。このへんはクロスガルド王国でも要所にあるから、それなりに街道も整備されていて助かるムチ。ムチちゃんはおじさん孝行ムチな~」
「ムチフフフ……褒められても、鉄鉱石の消費計画の草案しか出てこないムチよ!」
「では夕食でも食べながらその辺を詰めていくムチな。ワイも久々にムチちゃんの料理が食べたいムチ」
その日は美味しい料理をいっぱい作ってみんなに振る舞ったムチ。そして、ムチゼニーおじさんと計画を煮詰めたムチ。あとは行動あるのみムチ!