表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
BETCHES  作者: マクロ朝ごはん
3/6

03.ヒロイン枠ときどき新メンバー&号泣!

夢の中では血だらけの家にいた


ただただ怖くてうずくまっている僕


そこには両親はいない


恐怖と怒りしか残っていなかった


瞬間あたりが光に包まれる


ーーーーんん??ーーーー


目が覚めたら美少女が僕の手を握っていた


!?


待って展開が早すぎる


「あ………お、おはよう…」


気づいたその子はニコッと笑った


陰キャの僕には眩しすぎる


「おはよう新人くん。えーと

きのうは散々だったね…大丈夫?」


昨日、義理の両親がマッドサイエンティスト集団に


殺された


特に誰が悪かったとかじゃない


むしろ無力な僕が悪い


そうやって言い聞かせてないと潰れそうだから。


「う、うん大丈夫。

君の名前…教えて欲しいな」


アヤ「そうだった!

私は林檎亜矢りんご あや。よろしく」


「君も、その、仲間なの?」


マヌケな質問に気づいて恥ずかしくなった


「そうだよ笑

リーダーには助けてもらったからね」


リーダーはマクロのことか…


「じゃあ君も戦うの?」


こんなに綺麗で優しいのに

強いまで合わさったらヤバくないか?


「いや…私は戦い向きの力じゃないんだ。

現場に行くことはあるけどね…」


まあそうだよな…


「私の力は人を"癒す"力なの

身体的にも精神的にもね

今オノに言われて来てみたら悪夢でうなされてたの。

だから手を握ってなだめてた」


なんと!

戦うよりこっちの方がしっくりくる!


「ありがとう…そのお礼とかではないけど…」


ポケットの中にあった種を一粒とりだす


それを握るとたちまち種は芽を出し葉を出し…


あっという間に綺麗な花が咲いた


アヤはカーテンを開けながら驚いている


挿絵(By みてみん)


「すごい!みんなから聞いてたけど…

ほんとに綺麗ね…」


その花をアヤに手渡す


「これはコスモスっていう花なんだけど…


うっわ…花言葉覚えとけばよかった!


「ありがとう…

それと支度ができたら朝ごはんだから

部屋でて左に曲がってリビングまで来てね」


そう言って彼女は出て行った。


部屋に1人でいると涙が出そうになる


ここの人たちが家族を殺されて身内がいないのはどこか他人事に考えていた。


いざ自分がその状況に置かれるとどれだけ辛いかがわかる


着替えながらふと考える


ーこれからどうなるんだろうー


言われた通りリビングに向かうと

同い年の面々が勢揃いしていた


見慣れた顔もいれば知らない人もいる


ご飯はプリンが作っているようだ


コウは見知らぬ人2人と喋っている


見た限り9割が男その他女の子


アヤと後1人女の子がいる

アヤと違って気が強そうだ


オレンジ髪の男が不思議そうに近づいてくる


「貴様がモブか?」


いや口調どうした


「ワシは美柑みかんジル」


モブ「よ、よろしく…」


さっそく肩を組んできた。

はい苦手なタイプ


「ワシも家族がアイツらによって殺された

あの頃はモブと同じような顔してたよ

でもコイツらと出会って立ち直れた」


たしかに支えになる人は必要だ


でもこんな見ず知らずの会って1日しかたってない

あるいは今初めて会う人を信じられるか?


「出会ったばかりだから無理にとは言わない

でもよく考えろ…

今のモブに選択肢があるか…?」


ごもっともだ

今の僕に選択肢はない


「みんな心配してるんだよモブ…

オノなんて君と話したことなんて無かったのに

心配してたぞ」


モブ「ただ…混乱してるだけで…

みんなとは普通に仲良くなりたい…」


ニカッと笑ったジルさん

僕の頭をクシャクシャ撫でてテーブルへ歩いて行った


どう足掻あがいてもついていく他ない

今の自分を受け入れろ



「はーいしゅうごーう」

マクロの合図でみんながテーブルを囲う


僕も真似してコウと眠そうな男の間に座った


コウ「モブ…大丈夫?」


左にいる心配そうなコウに対して

右隣の男はテーブルにうつ伏せになってる


コウ「そいついつも眠たいからほっといて」


「うるふぁい…」


うつ伏せのまま喋ったからビックリした


顔を上げてこっちを見る


「あぁ新人ねぇ。

昨日は大変だったんだろ

俺は違うところに派遣されてたからねぇ…」


眠そうにあくびをする


「ふぁ〜〜……

俺は草彅氷麗くさなぎ つらら。よろしく」


モブ「ぼ、僕はモブです」


知ってるよとでも言うように手を振って


またテーブルにうつ伏せになる


色んな人が居るんだなぁ…


改めてあたりを見渡すとアヤと目が合う


やはり彼女は爽やかな笑顔で手を振る


ぎこちなく手を振りかえす


そんなやり取りをしてたら…


マクロ「よしみんな揃ったね。

えっともうわかるだろけど、新人がいる。

そこに座ってる観葉最夫くんだ」


みんなこっちを向く…


モブ「よろしくお願いします!…」


マクロ「実はモブはサッチャーの存在を昨日まで知らなかったんだ。だから今後の活動とかローテーションでみんなで彼に教えてほしい…

そして今日の夜いろいろと連絡することがある

出来るだけ早く集まるように」


その後ご飯を食べて各自の自由時間になったが

行くあてもなくリビングのソファに座っていた


「大丈夫?モブ」


オノが話しかけながら横に座る


「うん。気持ちも昨日より落ち着いた…

みんなと仲良くやっていけそうだよ」


何故かじっと見つめて来るオノ


「嘘バレバレ。無理しないでって

誰にも言われなかった?」


この人の前では嘘はつけないのか

メモメモ…


「今は自分の気持ちに素直になって

両親のこと…話して欲しいなぁ」


正気かよ…ただでさえ声かすれてるのに


モブ「義理の両親だったけど

誰よりも愛してくれたんだ…

僕、学校に行けてなくて…友達もいないし…

でも自分のペースでいいって励ましてくれたんだ」


学校ではずっと浮いていた


友達の作り方が分からない


勉強も得意じゃない


学校生活を送っていく上で最悪の人間だった


でも怒らずに向き合ってくれた


自分にとって…実の両親同然だった


ー大好きだったー


いつのまにか目から涙があふれていた


もう会えないと思えば思うほど涙が出てきた


ただ…今だけは


オノが寄り添って、僕がずっと泣いてた。































評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ