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エピローグ
[メルカトールの街]
周りは砂漠ばかり。太陽に照らされ、暑い。そして何もねぇ。俺はこの街で人を待っていた。
「……あのバカ、遅ぇな」
俺が待っているのは、同じ村に住んでいた幼馴染みの女の子だ。俺達は故郷の村を離れ、旅に出た。なのに、あのバカと来たら誰かが倒れているからと、勝手に草原へ行っちまった。
誰か彼も救えるワケじゃねぇのに。アイツは人が良いから……。心配だ。先にメルカトールの街へ着いたはいいが、数日経っても連絡が無い。
そろそろ迎えに行かなけりゃマズいかもしれねぇ。
「今迎えに行くぜ。シャロン!」