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ファンタジー世界に転生して、変わった職業に就くことになりました。~Side1~  作者: 渡来人
第四章 状態確認-ステータスチェック-Ⅰ
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新たな旅立ち~前編~

 部屋を出ると、先程別れた冒険者の女性とギルド長ネフィリム・グランが話し合いをしている。喧嘩じゃないと良いが。

「アイツがギルドに迷惑掛けたことは謝る。でもこっちの事情も察して欲しいね」

「……用件を聞きましょう」

 これが女の戦い……二人とも笑顔だが、語気が強めというか。2人の間に流れる空気がピリピリしている。

 間に挟まれて、あたふたしているゲイルくんが可哀想だ。

「私の相棒を解放すること。それとライセンス剥奪された相棒に新たなライセンスの付与の2点」

「彼はギルド法を破った事。またギルド長である私に手を上げようとした事。以上、2点からライセンス剥奪を撤回は出来ません。次に新たなライセンス付与はギルド法第九項により、出来ません」

 またギルド法か。第九項ってどういう内容なんだ?

「【ライセンス剥奪を受けた者はライセンスの再付与を認めることを禁ずる】……それは分かっている。アイツは仲間を置いていったのは事実だよ。でも身代わりにしたわけじゃない」

 優しい彼女が必死になって助けたのなら、悪い人ではないのだろう。

「あの……フォルツァさん。どうしたんですか?」

「ああ、シャロン。あの馬鹿がライセンス剥奪されてたんだよ。私達がミノタウロスから逃げ回っている内にね」

 どうやら二人はあの男を心配しているようだ。思ったより悪い人間ではないのか?

「ギルド長さん。ティルドさんを許してもらえませんか。あの人は悪い人じゃありません!」

 あの粗暴な男、ティルドっていうんだ。それと女性の方はフォルツァか。まあ、覚えてても二度と会うこともないだろうけど。

「……ライセンス剥奪は撤回出来ません」

「そんな……」

「……これ以上食い下がったら私までライセンス剥奪されかねないか。癪だけど、あの馬鹿の事は諦めるよ」

 案外諦めが早い。まあ、ライセンス剥奪されるよりはマシ。という判断にも驚きだが。

「剥奪の撤回は無理ですが、ライセンスの新規登録ならば、可能です」

 ライセンスって、剥奪されても再登録出来るのか? 職業登録みたいなものか?

「ホントかい!? お願いするよ!」

「良かったですね。フォルツァさん!」

 二人とも嬉しそうだ。良かった、良かった。

「では、連れてきますね。少々お待ちください」

 そう言って、ギルド長のネフィリムはその場を離れた。

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