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悪魔と俺……そして神田明神

 まずいよ!

 ますいよ!

 まずいよ!

 マーズーイーYO!!!


 俺ちゃん大ピンチ。

 怪我も治りミイラ男じゃなくなってから数日後、文科省から連絡が来やがった。


「えーっと、あなたが遭遇した悪魔ですがベリアルと判明致しました。魔界の王の一柱です。まことにご愁傷様でございます。え? ご愁傷様? 喧嘩売ってるのかこの野郎? いやーまことに申し上げにくいのですが、今までベリアルに狙われた霊能者は記録にある限り全員が非業の死を……」


 俺ちゃん大ピンチ!!!

 らめええええええええええ!

 映画『プラトーン』のあの名シーンのように膝をつき天に向け手を仰ぐ。

 もうだめだああああああああっ!


「あのーだいすけくん」


 まだ生おっぱいも触ったことないのにー!!!


「おーい!」


 ああああああああああああ!

 去年バイト先の店長に誘われたエッチな店行けば良かったああああああああっ!

 俺のバカあああああああああああァッ!

 大学行けば自動的に彼女できると思ってた俺がバカだったあああああァッ!

 『そんな店行ってるの彼女にバレたら嫌われそうだし。キャッ♪』って去年の俺を馬乗りでぶん殴りてええええええええェッ!


「聞けコラクズ!」


 紗菜キック。


「ぶべらっ!」


 俺は顔から地面にツッコむ。

 でも俺は俺が助かるまで動揺をやめない!


「アタイの事は放っておいてくださいなんし! おっぱいイズギャラクシー!」


 完全に俺は錯乱していた。

 錯乱したっていいじゃない。だって童貞だもの。だいすけ。


「おーい! 助かるかもしれませんよー!」


 おっぱいおっぱいおっぱいおっぱいおっぱいおっぱいおっぱいおっぱい。ん?


「今なんと?」


「だから助かるかも」


「えっと紗菜さん? マジですか?」


「うん。SNSのフレンドが『俺に任せろ』だって」


「SNS?」


「うん。『浮遊霊になろう』っていうSNS」


 お前らフリーダムだなおい。


「で、その人はどこのどちらさんで?」


「うんとね……」



 俺の通ってる大学から歩いて20分。

 秋葉原とお茶の水の真ん中にそれはあった。

 その神社の名前は……


 神田明神。


 超有名な神社。

 なんでこんなとこで待ち合わせをするんだろう?


「ねえねえ。だいすけくん。わたし友達呼んでくるから待っててね」


「了解! らじゃりました!」


 俺は素直に従う。

 いやー実はね、よくわからんのよ。

 神道の儀式とか礼儀とかって。

 幽霊見えるけど宗教丸ごと信じてないし。

 なんでわかる人に全部任せちゃえー。


 つーわけで俺は鳥居の前でボケーと突っ立っていた。

 だってやることないもん。

 すると視線を感じるわけ。

 女の子に見られてる?

 ヤバい。俺。今モテ期到来。

 もうすぐ死んじゃうのに俺って罪作り(うっとり)

 で、そこを見たわけ。


 ……ド金髪&オールバック、ダブルのスーツ、ホスト仕様の紫色のワイシャツ、ピアス、丸サングラス。

 青龍型のウンコ座り。

 思わず殴られる前に財布の中身を出しそうになるヤバいお方がこっちを見てやがった。


「うむ。お前か」


 はいロックオン。

 やーばーいー!!!

 靴の中に帰りの電車賃入ーれー忘ーれーたー!!!

 神田から赤羽まで歩くとか嫌すぎる!


「あ、マサやんこっちこっち!」


 って紗菜さん。帰ってきてたの?

 つうかやめてマジで!

 だいすけくんをこれ以上追い込まないで!!!

 ヤクザは紗菜の方へやってきた。

 超怖い。

 俺ちゃんオシッコちびりそう……


「あ、紹介するね。こちらがだいすけくん」


 するとヤクザ様がメンチビームを発射する。

 恐怖だけで死にそう……


「紗菜……そいつ本当に人間か?」


 それは『ヒャッハー! こいつ人間じゃねえから財布なんて持ってても意味ねえよな!』って意味でしょうか?

 ところが俺スルーで話は続く。


「人間ですよ? おっぱい星の住民ですけど」


「いや……そういう意味じゃなくてだな……なんだこの霊力は?」


「え?」


「だいたいな……腹に涅槃経巻いてるって、しかも初期涅槃経……悪魔と喧嘩する気満々じゃねえか。……それになんだその背中の入れ墨? いや違うな……サンスクリット文字か……?」


 俺はいきなり不機嫌になる。

 クッソ!

 人の傷を抉りやがって!

 あー! この話はおしまい!!!

 スルーするもんねー。

 だって怖いもん。


 ちなみに涅槃経ってのは釈迦の入滅、仏の死なんかが叙述されたお経だ。

 不死者(アンデッド)を抹殺するのに使えるんだわ。

 ほら、ナイフ避けにヤンキーが腹に電話帳巻くじゃん。

 それのお経版。

 攻撃した瞬間にターンアンデッド発動。

 うけけけけけ!

 と、自分の天才的頭脳に脳汁出まくる俺をスルーして紗菜が言った。


「あのね。だいすけくん。この人、マサやん。ちょっと偉そうだけど神様」


 ん?

 マサやん?

 神田明神でマサやん?

 え?

 えええええええええー!


「おっとそれ以上は言うな。神様が表出てるのがバレると組合に怒られるんだわ。マサだ。よろしく」


 俺は鼻水を流した。

 神田明神のマサやん。

 神いわゆるゴッド。

 普通のお話だとラスボス的な……


「こちらも外国悪魔(マフィア)にシマを荒らされてドタマに来てたとこだ。任せろや」


 悪魔と書いてマフィアと読む人を初めて見たぜ……ごくりっ。


「んじゃまあ紹介も終わった事だし行くぞ」


 へ?


「どこに?」


「キリスト組の事務所。紗菜は入れないから待機な」


 はい?

 組?

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