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ついてない。

***************


「はぁ?ですから今なんと…」

「君を指導員に推薦したいと思う」


私の名前はラスリナ。フィルア王国魔法第三番隊隊長。黒髪の美しい女…のはず。まさか、国王の前で大臣と睨みあうことになるとは。


「国王様!大臣様!私はガキが嫌いと言ったはずでは?!」

「国王からの命令である。すぐ北第二学園へ向かうように」

「くっ…」


ついてない。幼馴染みのシオンは秘密組織に配属が決まったと風の噂を聞いた。


************


「ガキとお遊戯かよ…」


学園に向かう馬車に揺られそんな呟きがもれた。


シオンはどうしているだろうか。このところ数年ほど会ってない。会いたい。でも、会ってはいけない気がする。手のひらの上に下級の氷魔法を発動させ、すぐ消した。


くだらない。心の中で呟いた。


************

気がつくと辺りは暗くなっており学園に着いていた。眠っていたようだった。伸びをし、空気を思いきり吸った。

(気持ちがいい…)

あいさつを済ませるため私は学園へ向かって歩き始めた。

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