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191  作者: Nora_
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09

「あ、意地悪な人達が来たみたいですよ」

「ははは……」


 なんでかは分からないけど最近、彼女は二人に対して少し冷たかった。

 みちるちゃんにも聞いてみたものの、分からないということだったから少し気になっているところではある。


「ゆ、夢望ちゃん、別に意地悪をしようとしているわけではなくてね?」

「知りません、あなたは加福先輩との時間に必ず邪魔をしてくるじゃないですか」

「じゃ、じゃあ崇英は意地悪というわけじゃないんじゃない?」

「いえ、だって菜月先輩に合わせてすぐに帰ってしまいますからね」


 ああ、駄目そうだ、すぐに負けて菜月先輩は崇英の後ろに隠れていた。

 ちなみにみちるちゃんは眠そうな感じで静かに立っているだけ、崇英のお家で集まるべきだったかと少し後悔している。


「みちる、背負ってやるよ」

「うん……」


 よし、このまま崇英のお家に移動してしまおう。

 もう四月になるというところでそこまで寒いというわけではないけど、夢望ちゃんをこのままにすると真冬みたいな温度になりそうだったから仕方がない。

 はぁ、それにしても崇英はあくまでいつも通りでいられてすごいな。

 僕ももう中学三年生になるというところまできているわけだし、もっとしっかりしなければならない。


「夢望、先輩はどうだ?」

「あくまでいつも通りですよ、あ、だけど少し寂しいみたいです」

「そうか」


 僕も崇英が中学から卒業をしてしまうとなったとき少しどころかかなり寂しくて困らせてしまったことがあった。

 それでも多分うざがらずに優しくしてくれて、ずっとお友達のままでいたいという気持ちが強くなった。

 でも、やはり高校と中学校という風に別れると変わってしまうわけで、違う存在に取られてしまった形になる。

 あ、いやまあ、そういう意味で好きとかそういうのはないけど、寂しいのは確かなことだ。


「すぴー、すぴー」

「「はは、みちるちゃんは平常運転だなあ」」


 色々な変化が起きてもいつも通りでいられるというのは羨ましい。

 しかもそれでいてしっかりアピールもできているんだもんなあ。


「部屋まで運んでくる」

「うん、ベッドで寝かせてあげて」


 なんとなく付いて行ったらベッドにみちるちゃんを寝かせた後に崇英が頭を撫でてくれた。


「いつもみちるといてくれてありがとな」

「頼まれて一緒にいるわけじゃないから」

「だからこそだよ、自然と誰かが一緒にいてくれるのはありがたいことだからな」


 言いたいことを言えて満足したのか「戻るか」と言ってきた彼にため息をつく。

 いつだって妹であるみちるちゃんのことばかりだからさあ……。


「あ、おかえり」

「先輩? はは、残念ですがみちるは寝てしまいましたよ」

「いいんだよ、それに今日は夢望を連れ帰らないといけないからね」

「え、あ、加福先輩助けてくだ――」


 珍しいな、今日はなにか用事があったのだろうか?

 ではなく、女の子ばかりを露骨に優先する彼が気に入らなかったのだった。

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