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第7話 情報収集とかする邪神

 完全に気絶した兵士。

 あっそう言えばこの人たち、おサイフとか持ってたな…。

 脱走の途中でお金も集めてた人がいるのを思い出した、私も無一文だしコイツらからなら別にいいか。


 倒した敵からお金をゲットするのはRPGの基本システムだしさ~。

 私は悪党兵士を倒した、そしてヤツの財布小袋を手に入れた!


 そうこうしていると建物の外が騒がしくなる、どうやら脱走者たちはもう直ぐって所までいってるらしい。


 うんうん、もうあそこまで行けば殆どがここから出られるだろうね。

 私としても手を貸した意味があったってもんだ。


「それじゃあ私はお先に失礼させてもらいますか」


 これでもおじさん、邪悪でも神様なんでね。

 邪神スキルでテレポートくらい出来るんですよ。

 だから捕まっても余裕綽々だった訳ですね~。


 と言う訳で邪神テレポート!

 私は捕まっていた刑務所を後にした。


 その後、私は人々が行き来する立派な中世っぽい街並みに並ぶ建物の人気のない場所へとテレポートを完了していた。


 テレポートって移動先を明確にイメージ出来ないと使えないのだ。

 ファストトラベルと言うヤツだ、ゲームで同じみの一度行ったことのある場所限定で移動をショートカット出来るってあれである。


 邪神スキルってより主人公のテンプレ能力みたいだな。

 それを使って捕まって連行される途中でしっかり街に入るのを確認してた私は、いつでも街に戻れる事を確信していた。


 そして無事に脱走した私は何食わぬ顔でこの街ウリーズゲルドで街の人々に紛れ込もうとしている。


「…先ずは服装を変えるか」


 どうもこのリーマンスーツは目立つらしい、そこで街行く人々の服装を観察して中でも大人しい感じのをチョイスしてパクる事にした。


 邪神スキルは服やズボンの一つや二つくらい無から創造出来るからね。

 あっついでにマントと杖も出そうこら……。


 何となくロールプレイするなら戦士より魔導師の方が格好いいとか思うお年頃なんだよ私は。


 服装は茶色の厚手の服と黒のズボンでその上に顔を隠せるフード付きの青いマントと手には木製の魔導師っぼい杖を装備した。

 足は茶色のブーツを履いた。


 ふふふっこれで誰が見ても脱走者とは思うまい。

 まあ油断は出来ないけどね、幾らネットがなさそうな世界でも脱走した街に長居をするつもりはない


 本来ならお金を稼ぎたいからファンタジー世界なら同じみの冒険者ギルドとか商人ギルドに行って登録とかって流れになるのだが…。


 一度捕まって脱走してる身の上、商人ギルドは情報とか出回るの速そうだし、冒険者ギルドとか下手すると賞金首的な扱いを受けて追われる可能性すらある。


 それらを理由にその手のテンプレ行動は諦めた。

 ……しかしまだ他にもお金を稼ぐ宛ならある。

 服装を整えた私はその宛に期待してとある場所に向かった。


 私が向かったのはウリーズゲルドに幾つもある武器屋の一つである。


「いらっしゃい」


「すみません、幾つか聞きたい事があって。話を良いですか?」


「俺に分かる事ならいいぜ?」


 武器屋には五十代くらいのマッスルなおっさんがいた。

 私は確認しておきたい事を話す。


「こう言う武器屋や鍛冶屋って持ち込んだモンスターの素材やアイテムって買い取って貰える物なんですか?」


「もちろん買い取ってるよ、まあ冒険者ギルドや商人ギルドを通してからじゃないと何かトラブルになった時に多少面倒ってだけだな…交渉に慣れた人間ならどっちでも好きにすればいいって感じだぞ」


 うんうん予想通りだ。

 別にギルドの世話にならなくても買い取り、つまりは換金は可能。

 そして私は邪神スキルで相手がちゃんと適正価格で買う気なのかも分かる。


 それならギルドとか要らない。

 トラブルになってもどうとでも出来るしね。

 ……しかし心を読む的な邪神パワーを使うのにも躊躇が減ってきた感じだ。


 まあ誰にでも使うつもりはないので大丈夫だろう。

 一応他には聞きたい事もない。

 しかし親切に話をしてくれたマッスルなおっさんにはお礼代わりにロングソードを一つ買わせてもらった。


 飾り気のないまさに剣って感じのヤツだ、おっさんはちゃんと振れるのかと心配していたがデバフをかけてるとはいえ邪神おじさんなのでそれくらいは問題ないのだ。


 ペコリとお礼を言い会釈をしてお店を後にした。

 次の予定はと言うと。


「……流石にお腹が空いたな」


 そうっ元からこの街に来た時点でお腹は減ってはいたのだ。

 それが色々とあったもんだから今の今まで忘れてた。


 それなら腹ごしらえと行きますか。

 私は美味しそうなニオイを探して街中を歩いて行った。

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