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第20話 戦争ですか?

 そしてまだ夕方前だった事もあり問題なく宿屋に泊まる事が出来た私だ。

 一晩寝てスッキリと目覚めた。


 昨日の事は変なモンスターに遭遇しただけと割り切ろう。

 今日を楽しく生きるのだ。

 私はウリーズゲルドでまた適当な飯処を探して中に入った。


 木製の丸テーブルと木製の椅子が十セットくらいあるこじんまりとしたお店だ、しかし雰囲気は悪くないと感じる。


 生前の私ならこう言う一見さんの店とか異国風な店には間違いなく入らなかっただろう。

 それくらい臆病だったんだ。


 しかし今ではそんな事もなく普通に入れる、こう言う所も邪神おじさんが日々成長している証なんだと勝手ながら思っている。


 店の中にいるのは数名の街の人々、みんな男だ。

 私はそんな彼らから少し距離を空けたテーブルを選んだ、特に理由とかはない、何となくだ。


 椅子に座ると給仕の女性が来た。

 朝だし少し軽めの朝食を意識したチョイスで注文をしよう。


「……へぇ~それじゃあその兵士たちは?」

「刑務所の罪人を全て脱走させちまったんだぜ? 刑務所の兵士は大半が打首だとよ」

「うわっマジかよ」

「何でも元から半グレみたいな屑が多かったらしいぜ…」

「使えない人間の一斉処分ってか?」

「ああっ特にそれを見越して街を出ようとした馬鹿がいてな」

「ソイツはどうなったんだ?」

「やめとけ今は飯時だぞ、せっかくの飯が不味くなる」

「どんだけだよ……」


 何やらヒソヒソとした会話が。


 断片に聞こえる内容だとよく分からないが、多分朝食に聞く話ではないのだろうから私は運ばれてくるご飯の方に意識を向ける事にした。


 その後、朝食を終えた私はウリーズゲルドからフリーラスへと向かおうべきか悩んでいた。


 だって『黄緑渓流の山道』がな~。

 しかし邪神フライと邪神インビジブルのコンボを使えば特に問題はない訳だし……。


「う~~ん悩む……悩むな~」


 そんな事を考え街を歩いていると、突然街道を全力疾走しながらこの世界の新聞紙、つまりは瓦版を街行く人々に向けて放り投げる若い男性がいた。


 男性は大きな声を張り上げる。


「戦争! 戦争だ! 隣国のスケイルノートとこのウリーズゲルドが戦争するかも知れないぞーーー!」


「……………は?」


 なんかいきなりとんでもない話が邪神おじさんの耳に届いた。


 宿屋にて手に入れた瓦版を読む。

 どうやらスケイルノートとはこのウリーズゲルドのお隣にある蜥蜴人リザードマンたちが住む国らしい。


 国といっても湿地が国土の大半でありそこにある洞窟や沼地に大小様々な居を構えているとか。


 なんか少し興味が出て来た、戦争だなんだ何て話がなければ行ってみたかったかも。


「にしても何でいきなり戦争なんて話になるんだ?」


 瓦版によると元々そのスケイルノートとはお互いに不干渉を貫きつつもある程度の交易はしている間柄だったらしい。


 この世界は『ワールドエンドゴッド』の世界観を再現した世界なら大抵のファンタジーな種族と人間の中は悪い。


 人間の至上主義が根強く、異種族側も人間を見下す傾向があった。

 つまりはお互い様な理由で不仲になるのも当然というね。


 関係を良好に保つにはお互いの尊重しあう事と理解を深めて協調を模索する必要がある、それを互いに禄にしないのなら関係が冷え切るのも必然だ。


 どっちがじゃなくて両方が悪い。

 まっそこを上手く突いて種族間の敵意を煽り、戦争へと導く存在がこのゲームの主人公にして最低最悪なキャラクターである邪神なわけなんだけど…。


 まあその話は置いておくとして。

 そもそも何故にいきなり戦争だなんて話になったのかが分からないが。


 

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