表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
優しい男の異世界建国記  作者: 北畠義顕
第一章 天地開闢
3/11

第三話 通り魔事件の経緯


「何があったというの?」


 アマテラスは沢村翔が邪神に見つかった事が信じられなかった。こちらもまだ見つけたばかりでまだ何のアプローチもしていないのだ。


 「邪神は悪しき心を持つ者の身体と意識を乗っ取り、沢村翔の住む街で暴れさせ、とある母娘に襲い掛かろうとした時に、沢村翔が助けに入ったのですが、結局ナイフで刺殺されてしまいました」


 コノハナサクヤ姫とコノハナチル姫の二柱は答える。


 「何故沢村翔は見つけられたのかしら?」


 「わかりません 推測ですが沢村翔はその場にいたのは偶然ではないかと。」


 「偶然?」


 「邪神の狙いは沢村翔ではなく通り魔だと思うのです。通り魔は邪神に操られずともかなりの破壊欲・殺人欲を持っている人物のようでした。かの地に転生もしくは転移させようとしていると考えられます。その場にいた沢村翔は偶然見つけられ狙われました。」


 「狙われた?沢村翔は自分が襲われたわけじゃなくて、助けにはいったんだよね?」


 「はい そうですね 実は鍵は母娘なんです。この母娘は現代社会において聖女と言ってもいいぐらい清い心の持ち主で沢村翔との相性・波長はピッタリなんです。近づけば引き合う、出会えば愛情も芽生えるぐらいの運命なんです。」


 「そういうことね」


 「現在この母娘は心に傷を負っていましてそこを邪神に負の感情として増幅され引き寄せる力が強くなったようです。」


 「わかったわ 起きた事はもうどうしようもない はやくこちらに沢村翔を呼びましょう」


 溜息をついたアマテラスは神通力で翔の魂を呼ぼうとした。


 「それが……」


コノハナサクヤ姫とコノハナチル姫は少し顔を伏せながら言葉を詰まらせた。


 「まだなにかあるの?」


 「沢村翔の魂が母娘の想いといいますか、感情にがっちりつかまれて動かせません 無理に引きはがすと母娘の命が危険です」


 「マズイわね」


 死んだ者の魂は時間経過とともに比重が軽くなっていきやがて消滅してしまう。消滅後は無となり当然転生・転移させられない。言い方を変えると沢村翔の魂は今後どの世界にも輪廻できなくなる。


 「父上、母上 最悪あの母娘にも転生させるしかありません。」


 アマテラスはイザナギ、イザナミの二柱に許しを乞う。


 「お前がこの星の主神だ わし等の許可は必要ない だが我らは邪神ではない 命あるものを無理矢理こちらに呼んではならぬ お前は母娘の許に降臨し話をして決めてくるのじゃ」


 「はい」


 「方法は3つある


 1つは母娘に沢村翔をあきらめてもらい放してもらうのじゃ 沢村翔はこちらに転移し母娘は現世で寿命を全うしてもらう これが一番自然で良い方法じゃ


 2つ目は母娘に現世での人生をあきらめこちらに来てもらう 


 3つ目は三人の魂を半分にして現世とこちらと両方で生きれるようにする 魂は時間経過とともある程度は充足されるが完全にはもとに戻らない 不完全な感情を持つ人間になるという事じゃ


 アマテラスよ!早く母娘と話をしてくるのじゃ」


 「行ってまいります!」


 アマテラスの姿は空間に吸い込まれるように消えていった。


お読み頂きありがとうございます。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ