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たった一人の《大罪人》〜唯一無二の天職で世界最強に〜  作者: 白崎 仁
第二章 解呪の宝石
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天翔乱舞



「僕たちが教えれるのはここまで。この力をどう使って、どう発展させるかは君次第。そこのところをしっかり肝に銘じておいてね」


「ああ、分かったよ」


「それじゃあ頑張ってねーー」


 俺は現世へと戻った。


「ふふふ、頑張ってね、ハイドくん」



 目を開けると、奴がすぐそばまで近づいていた。俺はルシファーの能力で全身の傷を回復させる。


 ルシファーの能力『傲慢(プライド)』は時間を止める能力ではなく、時間を操る能力だった。そのため俺は自分の体の傷の時間を巻き戻して全回復させた。


「さあ、いくか」


 俺は剣を握りしめ、奴の前に立つ。そして『強欲(グリード)を発動。すると、俺が握りしめた剣が目の前に大量に現れる。


 『強欲(グリード)』の能力は三つある。一つは相手のものを強制的に奪う強奪(シーズ)、二つ目はものを自分の手元に移動させる取り寄せ(アポーツ)、三つ目は俺が知っているものを作り出す複製(コピー)だ。俺が今使ったのは複製(コピー)だ。


「キュルルルルル……」


 奴はじっとこっちを見据えたまま動かない。警戒しているのか、なんなのか。考えは読めない。


 俺はその間に『憤怒(ふんど)』の能力で出現させた大量の剣を操作する。『憤怒(ふんど)』は道具の力を最大限に引き出す能力だ。その力で武器の操作もできる。


 俺は数百にも及ぶ剣を宙に浮かせる。これで準備は整った。


「ギャァァァァァァァァァ!!!!!!!」


 奴がこれまでで一番大きな叫びを上げる。これが最終決戦だと気づいているのかもしれない。


「斬り裂き百閃・天翔乱舞」


 宙を舞う剣が奴を何度も斬り裂いていく。全ての剣に強化を施しているのでダメージはしっかり入る。


「ギャォォォォォォォ!!!!」


 奴も負けじと攻撃を放ってくる。だが、俺には効かない。『暴食(グラトニー)』の能力で全ての攻撃を消し去る。


「はあぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!!」


「ギャァァァァァァァァァァ!!!!!」


 正真正銘の最後の一撃が奴を貫き、今度こそ本当の終わりを迎えた。これでようやく解呪の宝石にありつける。


「はぁ、はぁ、はぁ」


 能力の使いすぎで体力をだいぶ持ってかれた。《大罪人》はその能力を使う代償として体力を消費したり、強烈な頭痛に襲われたりする。こればかりは『傲慢(プライド)』でも治せない。


 俺は力を振り絞って奥の部屋へと向かった。


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