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第三章 行春散華(二三)

 壬生門には冬嗣が待っていた。三守を見ると、微笑してみせる。

「話はついたのかい?」

「はい」

 先刻神野に答えたときのように、はっきりと三守は言った。

「そうか」

「冬嗣どのは、ご存知だったんですよね」

「君のことかい? まあね」

「……では、あなたも何か?」

 遠慮がちに三守が尋ねると、冬嗣は詰所を示して言った。

「少し、話をしていかないか。誰もいないから」

「いいんですか」

 冬嗣は笑って頷く。

「宿直の夜は長いからね。本当に、よかったら」

「それなら、喜んで」


     ☆


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