↓ ↑ページトップへ
表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
92/483

超人クラブ 先生のフィアンセ その27

美咲は最後まで店で飲んでいた中年の紳士を

ビルの一階まで降りてきて見送った。


「じゃあ、みっさきちゃーん。またねぇー」


男は千鳥足で歩きながらふり返りひらひらと手を振って

美咲に別れを告げる。


「田中様。お気を付けて。

 また、お見えになるのを楽しみにしておりますわ」


美咲はにこやかに手を振って相手の顔が

見えなくなってからくるりと踵を返した。


驚いて目を見張る。

さっきまで自分の後ろには誰も居なかったはずだ。

いつの間にか細身のスーツを纏った長身の男が立っていた。

銀色の眼鏡のフレームが鈍く光り奥に瞬く瞳が異様な光を帯びて

美咲を睨みつけている。


「ひっ」


恐ろしさのあまり短い悲鳴が口をついて出る。

男は音もなく動いた。

ダン!美咲は次の瞬間、壁際に叩きつけられ抑え込まれた。


「ひかりさんはどこですか?」


顏のすぐ間近で尋ねる男の怒気に満ちた声。


「……ひかりは……なっ、中に……。」


片腕をねじりあげたまま美咲を先に歩かせ男は後ろからついてきた。

透かし彫りの入った分厚い扉を押して中に入ると

マスターがカウンター越しに声をかけてきた。


「いらっしゃいませ」

顏を上げて息を飲む。

腕を捩じり上げられ青ざめた美咲の後ろに立つスーツを着た長身の男性。


「マッ、マスター、たっ助けてちょうだい……」


しばらく呆けていたマスターは美咲の言葉に我に返った。

ぷっと噴出して言った。


「すみません。うちのホステス放してやっちゃくれませんかね。

 ほんのいたずら心なんで」


事情を察したマスターは顔色一つ変えることなく平然と言ってのけた。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。