74限 調理開始
「じゃあ、最初はどーするの?」
加奈が楽しそうに尋ねる。
「最初は牛乳でも温めるか」
池波さんが頷いたため圭介が鍋に牛乳をいれ、弱火で温める。
「池波さん、私は?」
加奈がやりたそうにはしゃぐ。
「じゃあ、卵を混ぜてもらおうかな」
はーいと言い加奈が楽しそうに混ぜ始める。
「こぼさないようにしてね」
圭介が心配になり注意する。加奈は能天気に大丈夫と答えたが不安だった。そして斉木と唐崎は端で相談を始めた。
「なあ、斉木、プリンって材料混ぜて冷蔵庫で固めるだけだよね」
「そうだね」
「俺たち必要かな」
「多分、いらないんじゃないのかな」
実際その通りで混ぜて固めるだけで六人なんていらなかった。
「どうしようか?」
「いや、ただみてたほうがいいと思う」
二人はそれに気づき端でただ見ることにした。
「ひまならカラメルソースでも作ってて」
「私はどーすればいい?」
睦美もそっち手伝ってて」
その言葉で睦美と斉木と唐崎のおかしなグループができた。
「睦美ちゃんはカラメルソースの作り方わかる?」
斉木と唐崎はカラメルソースの作り方を知らなかったのだ。そして睦美も知らなかった。それを圭介がきづいた。探しその説明は雑だった。
「あ、作り方は砂糖と水を鍋で混ぜるだけだから」
圭介の雑な説明だけで三人は作り始めた。
「まあ、とりあえず、鍋に入れるか」
「そうだね」
そう言って砂糖と水を入れて混ぜた。しばらくしてグツグツと溶けていく。
「圭介、これ大丈夫?」
「あと少ししたら水入れたら完成だよ」
「そっちはどんな感じ?」
「こっちもあと冷やすだけだよ」
「跳ねるから気をつけね」
圭介の言葉通り水を入れた瞬間想像以上に跳ね驚いたがうまくいった。
「じゃあ、それも冷蔵庫に入れてあとは明日まで待つか」
そういってキッチンを後にした。




