44限 決定
前回のあらすじ
池波さんに海を誘った圭介。後は睦美に聞くだけだった。
16時に睦美は帰宅した。
「お盆に海に行くんだけど空いてる?」
リビングを通った睦美にテレビを見ながら話しかける。
「14から16のどっかだけど」
いつ、と牛乳を飲みながら訊かれ答える。
「それならいける、場所は?」
「まだだけど」
言葉の通りまだ何も決まってないのだ。ようやく日付が合っただけだ。お盆まで1週間。早く決めないといけなかった。すぐに圭介は調べた。
「加奈、どこがいいかな」
リビングで加奈とスマホの画面を眺める。最寄りの駅に近い場所等探して候補を絞る。
「ここなんて良さそうだよ!」
加奈が指したのは少し駅から離れていたため行くことが大変そうだった。そのため駅に近く、1時間くらいでいけそうな場所4ヶ所のどこがいいかメールを送る。
「そこも良いけどこっちのほうが良いんじゃないのかな」
その文面と共に送られてきたのは宿のURLだった。圭介は泊まりを考えている唐崎に驚いた。
しかし、唐崎のアイデアが捨てきれなかった。
それは宿から歩いて10分のところに海があるのはもちろんのこと、テニスコートも併設してあったのだ。
「お兄ちゃん、私、ここが良い!」
圭介は加奈に尋ねると飛び跳ねて行きたいと訴えた。圭介はそれまで泊まりを心配していたが薄れた。次に睦美に尋ねると睦美も行きたいと言ったので他のメンバーにも確認すると問題ないということで14日から16日の旅行が決まった。