表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
小学生に教わる庭球講座  作者: いさまた
3/75

3限 情熱への点火

前回までのあらすじ

小学生に負けた武本 圭介は妹の加奈との会話で

少し回復しつつあった。

次の日、高校に着いた圭介は唐崎に話しかけられた。


「圭介、おはよー」


昨日のことを気にしてないのか、いつも通りの唐崎に習い圭介もいつも通りにだるそうに返す。


「昨日もバイトか、お疲れさまです。そのかわり明日は休みだったよね」


「そうだよ、火、木が休みだからね」


圭介は家庭の事情というやつでお金をできる限り自分で稼がなきゃと思っていた。


「偉いな、夏休みはどうするの?」


週5、6時間バイトだよ、と言うと唐崎が驚きの表情を見せる。圭介自身ももっとバイトを入れようかと思ったが、店長に昔の怪我や働きすぎを心配をされたのだった。さらに加奈との夕飯の時間を作れなくなるということも原因の一つだった。いま、加奈と圭介の二人暮らしで加奈にこれ以上、寂しい思いをさせたくなかったのだ。


「おはよ」


そんなことを話していると斉木が登校してきた。


「おはよ、圭介、夏休み暇らしいよ」


そのことを聞いた斉木は嬉しそうな表情をみせた。


「それじゃあ、、みんなでどっか行こうぜ、加奈も連れてさ」


妹のことを言われると圭介は黙ってしまった。圭介の両親は離婚していて父はその時に出ていってしまっていた。さらにその数年後に母は仕事で海外に行ってしまい、いつ帰ってくるか分からなかった。そして圭介もバイトであまり外出する機会がないため加奈のことを気にしていたのだった。


「そうだな、海とかいいな」


「いいな、それ」


先生が来る間圭介達はその話で盛り上がった。そのため教室の後ろにあった圭介のラケットケースに気づかなかった。それは授業が終わっても変わらなかった。

[加奈と圭介のテニス講座]


加奈「お兄ちゃん、今日はサーブについて教えて」


圭介 「サーブというのはゲームのなかで最も重要な

んだよ、これが入らないと試合にならないん

だ」


加奈 「どういうこと? 」


圭介 「サーブというのはね、最初に打つ大きく上

から下に振り下ろすやつで、これが2回連続

で相手コートの小さな枠に入らないと失点

になるんだよ。

ちなみに一回目をファーストサーブ、二回

目をセカンドサーブというんだ」


加奈 「ずっと入らなかったらずっと相手の点数に

なっちゃうの?」


圭介 「そうだよ、だからって弱く打つと強いボール

が返されちゃうんだよ」


加奈 「えー、どうしよう」


圭介 「そこでファーストサーブを攻めた強めのボー

ルにしてセカンドサーブは確実に入るボールに

するんだ」


加奈 「なるほどねー」


圭介 「明日も頑張ろっか」


加奈 「うん!」




評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ