2限 実妹!
前回までのあらすじ
武本 圭介は 野次馬がいる中、小学生と試合を行い
敗れてしまった。それを見ていた唐崎 拓と斉木 祐真は圭介のことを心配していた。
高く伸びたマンションのエレベーターに乗り込む。エレベーターがゆっくり揺れることなく一直線に最上階に圭介を運ぶ。ポケットからカードキーを取り出し、解錠する。扉を開け室内に入る。目の前にはリビングにつながる扉とそこまでの通路が目に入る。その通路を進むと左右にこども部屋があった。左には「加奈の部屋♡」とカラフルな文字が書いてあり、さらに可愛らしい動物のシールがプレートに貼ってあった。向かい側のドアには何も掛かっていなかった。そこに圭介は入っていき着替えた。着替えた圭介はリビングの扉を開け、電気をつける。リビングの右には大きなテレビとソファがあり、その真ん中には小さめなテーブルがあった。そしてリビングの左には大きなテーブルとキッチンがあった。そのテーブルでいつも圭介達はご飯を食べていた。リビングに入った圭介はテレビを適当なチャンネルに合わせてキッチンに移る。誰もいなためテレビの音がよく聞こえる。キッチンで夕飯のシチューの準備を始め、加奈の帰宅を待つ。
「ただいま〜」
夕飯の準備があと少しで終わるときに妹の加奈が帰宅し、そのまま食卓ににつく。そしてテーブルに並べられた夕飯を美味しそう、とよだれが出そうなうっとり顔で眺める。その時もテレビは流れていたが圭介も加奈も見向きもしない。
「食べていい?」
スプーンを手に目を輝かせ尋ねる。それを聞いた圭介は着替えることを指示する。加奈は少し不満そうな表情を見せたが急いで着替えに行った。毎日このやり取りがあるためそろそろ学習して欲しかった。その間に圭介はテレビを切った。
加奈は中学2年生だというのに小学生だと間違えるほど子どもっぽい見た目な上に仕草や態度も子供っぽかった。実際、着替えて戻ってきた加奈はくまの着ぐるみパジャマを纏っていた。しかも可愛い耳のついたフードをしっかり被って。
「いただきまーす」
律儀に手を合わせ食べ始めた加奈は美味しそうに食べ進める。それを見ながら圭介も食べる。
「んー、美味しい!」
親指を立て美味しいことを僕に知らせる。
「お兄ちゃん、今日テニスしてきたんだよね、どうだったの?」
加奈は食べながら興味津々に質問した。
「うーん、まだ上手くいかないな」
右手を握ったり開いたりを繰り返し感触を確かめる。
「そっか……」
圭介は加奈が箸を止め少し残念な表情を見せたので話題を変えようとしたが加奈のほうが早かった。
「それでも友達には勝ったんでしょ?」
加奈が勝つことが当たり前だと思っていて疑問形なのに自信満々だった。
「う、うん、友達には勝ったけど小学生に負けちゃったよ」
笑い話にしようと思い、笑うがかすれる。
「……仕方ないよ、それよりお兄ちゃん、期末テスト良かったんだよ!」
加奈は話題を自分の中学校の話に変えた。圭介はその話に乗っかり相槌を打つ。加奈は頭がよく、毎回学年10番に入るほどだった。さらにスポーツも得意でテニス部、部長だった。そんなことを聞いていたら時間は過ぎていき、お互いの皿はきれいになくなっていた。
「お兄ちゃん、そろそろバイトの時間じゃないのかな」
それを聞き、時計を見ると18時15分を指していた。19時からのためそろそろ準備して出る必要があった。
「悪いけど食器洗いやっといてね」
「はーい、いってらっしゃい」
と、玄関で加奈に見送られて、バイト先のレストランに向かう。
[加奈と圭介のテニス講座]
加奈「お兄ちゃん、ここは何のコーナーなの?」
圭介「テニス未経験者にテニス用語やルールなどを教
えるコーナーだよ」
加奈「そうなんだ、テニス知らない人でもこれで理解
できるね!」
圭介 「自信ないけど頑張ってみるよ」
加奈 「ファイト、お兄ちゃん!」
圭介「じゃあ、次回からやってみるね!」