60.勇者がこの国で嫌われている〜先代勇者〜
「ここよね」
花が一応持ってきた地図を見ながら言った。
交換所は何回も行ったことあるがここに来るのは、
採寸の時と服を受け取るとる時だ。
「ここら辺はお店が多いからね。」
陽葵の言う通り。
この通りには、交換所のように暗い雰囲気はないが、
「なんでこんなに外装が全部似てるんだよ。」
この国の、文化なのかもしれないが
木材を多く使ったシンプルな外装なので、
それは、まぁ
わかりづらいのだ。
「着いたからいいだろ。」
方向音痴の司に言われてもな。
という言葉を飲み込んだ。
「入るよ!」
陽葵は、そう言った。
今回は、司に幻想の面がない。
絶対にバレないように。
「フード絶対外しちゃダメだからね。」
陽葵は、念を押すようにいった。
「わかってるよ。」
司は、フードを深く被り直した。
カランカラン
「いらっしゃいませ、」
この前、接客してくれたお店の人が奥からでできた。
「この前もこちらのお店を通わせていただいたものなのですが、」
「...」
陽葵が、この前のことをお店の人に話してくれた。
「こちらの大きさでしょうか?」
本音を言うと大きさを覚えていないがデザインが同じだからあっているだろう。
「未来がいてほしい」
夢描が、ぼそっとお店の人が聞こえないぐらいの大きさで言った。
「では、何枚お作りしましょうか?」
お店の人には、予備で数枚同じものを作ってほしいと言った。
「このサイズが、5枚、このサイズが、6枚、このサイズが10枚、このサイズが、5枚で」
「え?」
明らかに変だろうな。
予備で欲しいと言ったのに、ここにいる人数分のサイズがないし、なんなら10枚とか多すぎだし。
「すいません」
陽葵は、なんとなく謝った。
「こんなに使われるのですか?」
どんだけ、心配性なのだろうか。
みんなも、心の中でツッコミを入れていた。
「これは、秘密なことなのだが」
「勇者龍真のご命令なんだよ。」
司?なんでそんなことを言うのだろうか。
それは、つまり、私達が勇者の仲間であると言っているようなもの。目立ってしまうのではないか?
「あぁ」
「勇者様のわがままですか。」
「ご苦労様です」
「今の勇者様も、やはり先代様と同じように役に立たないのでしょうね」
えっ、
この前から思っていた勇者に対する国民の態度。
明らかに尊敬しているとは、いえない。
「そうですね。」
「ですが、このことは秘密でお願いします。」
「この国は広いようで狭い」
「あなたが今言った勇者の侮辱がもし、」
「龍真様の耳に入ったら、」
「わかっていますね。」
陽葵は、今まで見せたことのない冷たい声で言った。
お店の人はわからないだろうが、陽葵怒っている。
きっと、司が侮辱されているからだろうか。
「しょ、承知しました。」
お店の人は、焦りながら言った。
その後は、ものすごいスピードで契約をしてお店を出て行った。
ここまで読んでくださってありがとうございます。
次回も、少しだけこの世界に付き合ってもらえたら嬉しいです。




