14. 明かされる、誠のこと
司は、少し躊躇いながらも話していた。
「この世界には2つの国で形成されている。」
「1つがこの国インディスト王国」
「魔法を軸とする国だ。」
司は、そう言って少し黙った後に
「そして、俺はインディスト王国で生まれ生きてきた。」
「えっ、つまり」
「司は異世界人ってこと!?」
座っていた直人が、あまりに司の発言が衝撃的で立ち上がってしまった。
司は、こくんと頷いた。
そう、司は元いた世界の人間ではなく異世界人だったのである。
「えっ、てことはさ」
「陽葵も異世界の人ってこと?」
「なんで?」
透が言い出したことに花が疑問を持ちながら言った。陽葵も「なんで?」という顔をしていた。
「だって2人とも幼なじみなんだろ?」
たしかに司と陽葵は幼なじみであると言っていた。
「たしかに」
花も透の言っていたことに理解をしたようだった。
「....いや、違う」
思いのほかあっさりと司がその疑問をきった。
「俺が、勇者の修行と言われ無理やり訓練させられていたとき」
「嫌気が、刺したらお前らのいた世界に逃げていたんだ。」
「その時によく遊んでいたのが陽葵だったんだよ」
司は、当たり前のように言った。
「なんだ、違うのかよ」
「って、えぇぇぇぇ」
「うるさぁ、」
透は納得して、座りかけた時大きな声を出して再び立ち上がった。
「つ、つ、つ、つつかさ」
「勇者なのかっ?」
誰の名前を言っているがかろうじてわかるぐらいの名前言い方で透は、焦りながら言った。
「まぁ、そうだけど」
司は少し嫌そうな顔をしながら言った。
どうやらこの国には、1人の勇者しか存在しないらしく。その勇者こそが、司だという。
「そしておれの、本当の名前は、」
「龍真だ。」
どうやら、私たちを襲ってきていたマントの男はつか、いや龍真が目的だったらしい。
「でも、なんでつか、龍真?を狙ってきたんだよ」
「別に司でいい」
蓮に対して冷たく言い放ったが、どこか優しくも感じられる一言だった。
「それは、城から逃げ出したからだよ」
「....」
「花?」
顔色が悪かった花に、陽葵がそっと背中を撫でて心配をしていた。
「ご、ごめん」
「司が異世界の人で勇者とか」
「情報量多すぎてキャパってた」
花は少し笑いながら言っていた。
たしかに一気に来る情報量が多すぎてびっくりすることが沢山ある。
「てかさ、こっちから元の世界に来てたんだったら帰れるんじゃないか?」
健一がさっきの話を聞いて閃いたように言った。みんなも「たしかに!」って期待の声を司に向けたが
「無理だ」
「俺が使える魔法は雷、風、氷の3つだ。」
「この世界3つも魔法が使えんのか?」
透はまたもや立ち上がり円の中心にたってガッツポーズをした。
「いえ、」
「この国では魔法は一人一つまでとなっておりますよ」
ずっと話を聞いていたおじいさんが透のガッツポーズを見て少し微笑みながら言った。
「あの、失礼なのですが」
「お名前をお伺いしても宜しいでしょうか?」
陽葵は、なるべく丁寧な話し方をしていた。
「おや、これはこれは」
「失礼いたしました。」
「私は慎と申します。」
慎さんと司は昔からの知り合いらしくここにも司はよく通っていて最後の助けの綱だったらしい。
「じゃあ司はなんでこっちに来れたんだよ」
「それは、私の魔法なのですよ」
慎さんが、そう言った。
空間魔法は、使えるものの数が極端に少ない特別な魔法だそうだ。
その特別な魔法を司は使わせていたらしい。
「じゃあ慎さんの魔法で戻れるのか?」
蓮が、そう言ったが慎は首を振った。
「そうしたい気持ちはやまやまなのですが」
「あいにく今の私では皆さんを元の世界を返すことは難しいかと」
たしかに高度な魔法な上にこの人数きっと相当な労力を使うだろう。
みんなはこの方法で帰るのは諦めた。
陽葵がみんなのずーんとした空気を変えようといった。
「私も司から聞いてたから」
「あんまり驚かないだろうと思ったけど」
「やっぱり想像してたのと違って驚いたよ」
陽葵も、笑いながら言った。
実は、陽葵はこの国については小さい頃から司から何度も聞いていたそうだ。
「じゃあ司はまた嫌になって城を抜け出したのか?」
楓が、司になんで追われていたかのわけを聞こうと言った。
「いや、」
「お前たちに言わなければいけないことがあって来た。」
第14話をご覧いただきありがとうございました!もしよろしければ次回も見ていってください!!




