12. 目指すゴールは...?
あの家を出てから
ずっと歩き続けて早1時間
「つ、疲れたぁ」
「こんなに歩くの自然教室ぶりなんだけど」
「そんときは」
「こんなにハラハラしてなかったけど」
「たしかに」
蓮と直人が息を上げながら話していた。
司について行くと、私たちの体力などお構い無しに、
川を渡り岩の間を挟まりそうな思いをしながら。
いや、直人は挟まっていたが
初心者には、険しすぎる道を司はドンドン突き進んでいた。
「つ、司」
「歩くの早いよ」
陽葵も、息を上げながら司の横になって言った。みんなもよく言ってくれた...と陽葵に心の中でグッドポーズをしていた。
「えっ、」
「ごめん陽葵大丈夫?」
どうやら司はみんなが疲れていることに気がついていなかった。陽葵の一声でたちまち休憩となった。
「きっちぃ」
蓮が額の汗を手で拭いながら言った。
今の季節は幸運なことに夏や冬ではないようだから比較的運動しやすい温度ではあった。
いや、これを運動と言っていいのだろうか?
「ふぅ、」
花も座りながら息を整えていた。
「花が疲れてるなんてよっぽどだね。」
空が花の隣に座って言った。
花も、まぁねと言った顔をしていた。
さっきまで死にかけた思いをしたとは思えないほどみんなは明るかった。
いや、もしかしたら明るくしていたいとやっていけないのかもしれない。
「うわぁ...」
「ここの角度綺麗だな」
感動しながら
親指と人差し指で四角を作って森と空をその中に閉じ込めていた。
「宗介はのんびりだな」
健一は、宗介を見ながらクスッと笑っていた。
「ここにカメラがあったらな」
坂本 宗介は、カメラで写真を撮ることが好きで、よく休日に撮った写真を見せてくれた。
そして、末沢 健一だった。男女関係なく優しく接してくれるため仲間からの信頼度がとても高い。
「なぁ司」
「後どれぐらいだ?」
直人は下ろしていた腰をよっこらせとあげて司に聞いた。
「もうすぐだ」
司は、森をじっと眺めていた。
「じゃあそろそろ行こうか。」
休憩をして10分ほどたった時に陽葵は、言った。
少し空がオレンジがかってきたことでもう夕方なのだろう。
このまま長く休憩をしていると森の中で真っ暗になってしまう。
みんなはさっきよりも少し駆け足で歩いた。
──────
そこから歩き始めて20分がたった。
あたりは薄暗くなり始めていた。
気づけば険しかった道が少しづつ誰かが何回も歩いたような平らな道へと変わり、木の生えている数も減ってきたころ。
司が、立ち止まりそっとみんなに言った。
「ここだ」
どうやら司の目指していた場所に着いたようだった。だが、
「は?」
「なんもねぇじゃんか」
「お前の目はお飾りか」
蓮の言う通りそこには家などと言えるものは何ひとつとしてなかった。
そこには少し大きいまるっこい石があっただけだった。
司は、その石に近づき石の前にそっと腰を下ろした。そして、その石に優しく手を当てた。その瞬間司の手からピカピカと優しい光がこぼれ落ちていた。
「慎」
「龍真だ。」
司は何故か石に話しかけていた。
「司、お前頭おかしくなったのか?」
「それに、龍真って誰だよ」
楓が、石に話しかけている司を不思議そうにそして少し心配そうに見ていた。
だが、司が話しかけている石がぴかっと光出した。
「えっ?」
あまりの出来事に驚きを隠せないでいた。
「お待ちしておりましたよ」
石が、喋りだした?
これが異世界というものなのかという恐怖にかられたが、
何故だろうこの世界に来てからこんなに優しい声は聞いたことがなかった。
見てくださりありがとうございました!!
良かったら次回も見てみてください!
キャラクター紹介です⤵
○坂本 宗介
写真を撮ることが趣味で休日は流星と一緒に自然にいっては、自分のアルバムに新しい写真が溜まっていくのが好きである。
○末沢 健一
男女関係なく優しいため男子からも女子からも好かれている。情に強い。




