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21話 意地を通した後

アヤノの家で朝ご飯を食べてから

シン達は歩いて開法学園小学部へと喋りながら向かった

途中からシンに何分間くっつけるかとか

シンを捕まえれるのは誰かとかしながら

目的地の教室へと辿り着いた


「コレがシンの着るメイド服です!」

「アッチで着替えれるから行こう!」


ウイとカヤが興奮気味に

メイド服と猫耳や角のついたカチューシャを持って

カーテンで区切られた向こうへとシンを連れて行こうとする


「その前に、ちょっとトイレに行かせてよ」

「逃げる気?」

「逃がさないし」

「逃がさないよ」


シンが教室のドアに向かって

ゆっくり歩きながら言うと

ルカ、エル、ヒルがシンに向かって言う


シンは笑いながら

ドアの前に立つとルカ達の方を振り返って

何か言おうとした瞬間にドアが勢いよく開く

開いたドアの向こうには

白いゴスロリ衣装のメイドが2人立っていた


「シンのいつもの手口よね」

「そう何回も同じ手が通用するとでも?」


シンは声だけでわかった為に

ルカ達の方を向いたまま苦虫を噛み潰したような顔で言う


「アキ姉とサキ姉まで‥‥どうやってアンタらは」

「シンを午前中働かせてくれたら」

「文化祭フリーパス券をくれるんだって」


アキとサキが言うと

シンがアキとサキの方を振り向いてフリーズする

アキとサキが笑顔で

黒のゴスロリメイド服を持っていたからだ

ご丁寧に靴や獣耳がついたヘッドセットを何本も持っていた


「それは去年の‥‥」

「そうよね

シンったら、着てくれなかったもんね」

「メチャクチャ良い出来だったのにね」

「し‥‥身長が」

「誤差だから心配ないわよ

だって、伸びたのは7mmでしょ」

「お母さんから聞いたよ

服も私達のお下がりで充分らしいわね」


シンはなおも抵抗するが

そんな妹を姉達が両脇を固めて

カーテンの向こうへ連れて行く


「さぁ!楽しい楽しい時間だよ!」

「ようやく目覚めちゃうかもね

この楽しさに!」

「なわけ!あるかぁ!」


シンの抵抗も叫びも虚しく連れ込まれていった



その教室の出し物は種族喫茶

まだ力が発現していない子達が

こんな風になったら良いなぁとかを想像し

それぞれの種族特有の耳や尻尾を付けたり

別の種族特性を付けて接客をする喫茶


どこの出し物も盛況で、列が出来ているが

種族喫茶は別の意味でも列が出来ていた

色々な子が接客してくれるのだが

その中でも黒いゴスロリのメイドが接客態度が悪く

早く帰れオーラを全開にして接客するとの事だった


指名すれば来てくれるのだが

白いゴスロリメイドに挟まれてイヤイヤながら来てくれる

黒いゴスロリメイドの周りにいる原種の子達に

写真を撮られながら接客してくれるらしいのと

黒いゴスロリメイドはどうも有名な子らしいと評判になり

すぐに列が出来ていった



シンは結局昼過ぎまで働かされていた

もう時間だから!嫌だ!働きたくない!と言ったら

周りから宥められ

客からも宥められた上に歓声まで上がり

延長と指名が入って、なかなか終われなかった


シンがやっと終わったぁと思っていると

その格好のままで姉達に連行されて

校内の出し物を巡って行った

タダ飯だし、出し物とか本格的だし

良いけどねと思い

シンは格好以外は文句を言わず校内を歩いて回る


姉達と色違いで

ゴスロリの同じ格好をしている為か誰も寄って来ない

ルカ、エル、ヒルもシンに抱きつこうとするが

遠慮するようにゆっくりと裾を持ったりしていた


「別に遠慮しなくていいわよ

アキ姉とサキ姉も気にしてないし」

「そうだよ

既製品をいじってあるだけだから」

「今までのヤツもそうだったしね」


シン、アキ、サキがそう言うと

ルカ達はシンに勢いよく抱きついて順番に写真を撮り出す

しまいにはポーズまで要求しだしたので

シンは逃げ出したが、ポー、カヤ、リンに捕獲されて

モミクチャにされていた



そんなこんなで、その日もアヤノの家に泊まる事になった

リンの家に泊まる予定だったが

リンが送った写真を見たお祖父様とお婆様が

作業場に行ってしまったとかで

シンはリンの母親から謝罪とお礼を言われた


シンは何の事かわからないが

まぁいい事なんだろうとご飯を食べ

風呂にみんなで入ってから寝る前に携帯を見て

少しだけ止まって、操作していく


「明日は母さんが昼過ぎにコッチに来るから

そのぐらいに出るから」

「あー、もう帰るのかぁ」

「来年からは毎日遊べるからいいんじゃない?」

「そうね」

「‥‥受かったらね

プレッシャーでもかけてんの」


シンが告げると、カヤ、ウイ、ルカが軽く言うのをシンは

ブスッとしながら携帯をイジるのをやめて

周りを見ると笑われた


「そんなん感じてたんだ」

「そんなのとは無縁だと思ってた」

「私に向かってきたのだから、楽勝ですわよ」

「そーそー、リンに齧り付いたんだから」

「ビックリしたんだよ」

「周りも驚いてた」


エル、ヒル、リンに言われた後に

ポー、アヤノ、サリに言われる

シンはリンを見ながら、ため息を吐いて


「そうね、リンちゃんはお化け屋敷より恐ろしいもんね」

「‥‥まだ言うのかしっんゲ」


言われたリンは

シンを睨んで言ってる最中にポーからダイブを食らう

そこからはワチャワチャと重なり合って遊んでいると

アヤノの母親が怒鳴り込んで来た


その後は電気を消されて明日に備えて、寝始める

シンは暗がりの中

寝る前にもう一度だけ携帯を見てからカバンの中にしまった



次の日、リン達は午前中は文化祭を楽しんで

午後は駅まで迎えにきたシンの母親とシンを見送った


「次に会うのは12月かぁ」

「来年まで待てば、毎日会えますわ」


シンを見送って駅の改札を通りながら

ポーが呟くとリンが少し笑いながら答える


「なんか元気なかったね」

「携帯をイジる事が多かったしね」


カヤとウイが心配そうに呟くと


「まぁ、アレじゃないかな」

「テストの結果が気になってとか」

「心配無用なのに」


アヤノ、サリ、ルカが軽い感じで言うと

エル、ヒルが頷く

リン達は駅で別れて、それぞれの方向へ歩いて行った



「珍しく携帯をやけに見るわね」

「そうかな」

「そうよ、普段からそのぐらい見てくれたら

何も言わないのに」

「はぁい、努力します」


電車で座りながら

シンの母親が隣に座るシンに言うと

シンがテキトーに答えていく

シンの母親は

降りる駅までの時間を確認している時に

シンが携帯をイジって、ポケットにしまう


「もういいの?テストの結果は?」

「いけるでしょ、たぶん」

「何を見てたのよ、それじゃあ」

「天気かな?」


シンは母親の心配そうな様子に笑いながら答えて

眠そうに欠伸をする

ポケットの中にある携帯の画面には

メッセージグループを抜けましたと通知がきていた


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