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18話 思う事

「どうだった」

「お風呂入って上に上がっていったわ」


アヤノの祖母の問いにアヤノの母親は答えて

カウンターの鉄板掃除を始める

カウンターに座るのは女性陣で座敷には男性陣が座って

酒を飲みながら話している


「やっとアソコが埋まるわね」


ウイの祖母は店の奥にある棚を見て言う


「来年の今頃にある物は決まってそうね」


リンの祖母はアヤノの祖母を見てため息をついて続ける


「まったく、抜けがけは許さないんじゃなかったの」


リンの祖母に言われた

アヤノの祖母は頬に手をあて、笑顔で言う


「そうね‥‥是が非でも欲しくなったの」

「またそんな事言って、アンタは」

「そう言うアナタはどうなのよ」


リンの祖母は呆れたように言うが

ウイの祖母に言われると笑顔で


「お詫びよ、いいじゃないのよ」

「私もなんかしようかしら」


リンの祖母がしれっと言うのを

横目にウイの祖母が廊下の先にある棚を見て呟く


「好きな観葉植物を送ればいいじゃない?」

「観葉植物ねぇ」


アヤノの祖母に言われ

ウイの祖母は答えてから

目の前にあったお水を飲む


「あんまり物をあげても恐縮させちゃうわよ」

「そうね」


アヤノの祖母の言葉にウイの祖母は肯定の言葉で返した

こういう楽しそうな事は他の誰かがやっていると

つい自分もやりたくなってくる


「飾ったら彩らせてもらってもいい?」


ウイの祖母は店の奥にある棚を見ながら言うと


「もちろんよ!

素敵でかっこいいのを頼むわ」


アヤノの祖母が言い、3人は笑い合った



「おもしれー子だな」


ウイの祖父はそう言うと杯を傾けて酒を飲む

カラになった杯にリンのお爺様が酒をそそぎながら

楽しそうに言う


「二つ名取る為に覚悟決めるとはね

誰も予想して無かったよ」

「知ってるか?

二つ名持ちに勝ったらもらえると思っていたそうだ」


アヤノの祖父がそう言うと3人は笑い合う


「まぁ‥‥結果はヒドイもんだったがな」


笑いがおさまり、ウイの祖父は杯を持って言う


「過程も相当なものでしたよ」

「‥‥二つ名持ちでも

中学では補欠とかもあるというのにな」

「覚悟の上だったんでしょうが

あそこまで固執する物でもないと思ってしまいますね」

「人族だから今年が最後か‥‥最後ね」


リンのお爺様とアヤノの祖父は杯を傾けて語り合う

ふと、ウイの祖父は

店の奥を見て笑い合っている女性陣を見て


「しっかし、あそこを飾る日が来るたぁな」


アヤノの祖父は店の奥を見て


「アイツが飾りたいと言うならな」

「「なっとらん」」


リンのお爺様とウイの祖父が声を合わせて言った言葉に

アヤノの祖父は動きが止まる


「こんな事を言いながら、反対ばかりでしたからね」

「それにだ、孫が二つ名をもらった時ですら

まだまだと言っておったのに

どういう心境の変化だ」


リンのお爺様とウイの祖父は

ニヤつきながら動きの止まっているアヤノの祖父に言った


「ワシらの歳まで生きれば二つ名はどうでもよく見えるが

あんな覚悟で挑まれればな」

「なんとなく誤魔化してる気がしますが

分かっています

明日はもてなすつもりですよ」


アヤノの祖父は言ってから酒を飲み

それを見て少し笑うとリンのお爺様が

かしこまって言った


「まったく物で釣るたぁな‥‥

まぁ、そんな歳だったなぁ、シンちゃんは」

「ええまったく、明日は物に釣られてもらいます」

「あまり甘やかすなよ

あの年頃の子供はすぐ調子に乗るからな」


アヤノの祖父の発言にリンの祖父とウイの祖父は目を細める

2人は揃ってアヤノの祖父を見ると

アヤノの祖父は横を向きながらフンっと言って

杯を傾けて呑もうとした酒が入っていない事に気付く


「「なっとらん」」


リンのお爺様とウイの祖父は

片手で持った酒瓶の口をアヤノの祖父に向けながら

声を揃えてそう言った


「クソ!ワシも未熟者じゃったか〜」


アヤノの祖父が笑いながら天井を見上げると

持っていたカラの杯に2人から酒を注がれる

笑い合い、3人は杯を合わせて、酒を煽った



「下は盛り上がってんなぁ」

「いいんじゃないの」


アヤノは呟くと、ポーが声を抑え気味に答える

2人の目の前ではルカ、エル、ヒルが

布団にうつ伏せで寝てるシンの髪を乾かしている

ウイとリンがシンの写真を撮って

サリがシンに魔術をかけていた

そして、アグラをかいて座っているカヤが

ニヤつきながらそれらを見ていた


「こんなの久しぶりだしさ」


ポーのそんな言葉にアヤノも楽しそうに笑っている

ひとしきりシンの世話を終えて

皆がくっつけてある布団に寝転がる


「リン、明日は何時くらいに行くの」


サリは寝転がりながら伸びをしてからだらけてリンに聞く

リンは寝転がりながら

カヤ、ルカ、エル、ヒルと撮った写真を見ながら答える


「シンが起きたらでいいと思いますわ」

「テキトーすぎん」


リンの上にカヤが乗っかって言う

リンがグッと言いながら顔を伏せる

ウイが笑っているとアヤノが乗っかる

ウイからゲッと声が漏れる


「はしゃぎすぎよ」

「ごめんって、楽しくてさ」


そう言いながらウイもリンも笑っている

エル、ヒルもルカの上に乗るが

ルカは平気そうに写真見ていたが

ハッとして上を見るとポーが飛んで3人の上に落下した


「ちょっとポー、シンにそれをやらないでよ」


ウイが言うと、ポーはルカ、エル、ヒルに

ペシペシと頭を叩かれながら


「やるわけないじゃない、潰れちゃうからね」


全員がシンを見るとサリが


「なんかこの1年、シンが中心だったよね」

「ホントに、今日なんか走り回って

シン!シン!だったんだもん」


カヤがリンの上でゴロゴロとしながら言う


「おりて、重いッて」


リンが上に乗っているカヤを押してどかす

ルカはシンを見ながら思い出すように言う


「あのチームは駄目」

「なに聞いても知らない」

「もうほっといてだったもんね」


エル、ヒルがルカに続いてムスッとしてる


「あんな事を考えてたなんてね」


ウイはシンにほふく前進で近づこうとして

両足をエル、ヒルに掴まれて

シンから遠ざかるように引きずられていく


サリは寝転がった状態で

シンに近づいている事がバレないように

少しずつズリズリと動いていた

すると、両隣からアヤノとリンに見下ろされていた


「そーね、衝撃的だッゲン」


サリは誤魔化しながら普通に話そうとして

アヤノ、リンにダイブを喰らった


静かにしようとしていたのに

なんかハシャギたくなって

ドタバタと音を鳴らしてしまう

それでもシンは寝たまんまで、起きなかった


「よっぽど疲れてたんだね」


ウイはシンを見ながら言うとアクビをする


「明日はどうするんですの」


リンはもう決まっている答えを聞く為

少し笑いながら質問する


「「「「「「「「「シンと同じ事」」」」」」」」」


リンも声を合わせて言うと笑い合う

全員が笑っていると部屋の電気が消える

ドアの隙間からスイッチに手が伸びていた


「もう寝なさい」


アヤノの父親の声が聞こえてドアがパタンと閉じる

5分もせずに部屋からは寝息しか聞こえなくなっていた


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